重層的非決定?

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2008年01月31日

■ ベストフォトジェニックアーティスト

Yahoo!ミュージックアワード ベストフォトジェニックアーティスト

こんな賞があるなんて初めて知った。そしてそこにはやや唐突な印象ながら後藤真希がエントリーされている。というわけで投票してみた。

ついでに現段階での投票結果を見てみる。後藤真希得票率30%で一位、二位につけるのはERIKAでこの二人が抜けている。

活動が出来ていないアーティストのファンは必死、ということか。

2008年01月30日

■ 愛する人はあややとなっちと愛ちゃんとまさおと・・・

「松浦亜弥コンサートツアー2007秋〜ダブル レインボウ〜」DVDはもちろん入手済み。

リピートを重ねてもう5,6回は見返している。あまりDVDを見返さない私からするとかなりのリピート回数。

松浦亜弥の歌い手としての、そしてエンターティナーとしてのスキルの高さが満喫できる。それは疑いない。

ただどうにも正直物足りなさも感じていた。リピートしたのもそれ故。何かが足りない。

MCが短い。少ない。私が直接見た大阪公演と比べても明らかに短く感じられる。DVD収録ということで、話をあえてコンパクトにしてきたのか。MCの回数は4回。ちなみになっちこと安倍なつみの春コンサートのMC回数、10回。秋コンサートのMC9回。比べるとかなり少ない。

バンドの存在感が薄い。生演奏は19曲中8曲のみ、おまけに生演奏の曲もCDにかなり忠実なアレンジでいまいち面白みがない。2006年コンサートでは春は弦楽器、秋は管楽器の特性を生かしたメリハリのあるアレンジだったのと比べてかなり平凡。MC中の絡みも弱い。バンド紹介の時に松浦さんは舞台上にはいない。

まあ、そんなことはDVDを見る前から大凡分かっていたことで、今更どうということはないのだけれど。まあ、あややが可愛いからいいか。

そうそう、衣装の露出も足りない。

从‘ 。‘)「男性の方々はちょっと物足りないでしょ。袖あっちゃったよとか、ええ?膝見える〜?とか。ありですか?ほんとですか。男性の皆さんは露出がある方が好きでしょ。そうでもない?かっこつけたってぇ、だって水着の写真集とか出すと見るでしょ?単純、ああ単純、単純」

いや、なっちが嫌がるから見ません(嘘)。

■ 美勇伝

美勇伝解散。

昨年一年間で美勇伝名義のものに支払った金額、200円。

美勇伝に対する思い出、priceless。

何も言う資格はないけれど、有象無象のシャッフルユニットではない、恒常的ユニットの解散に軽く目眩がする。

■ ちなみに私は三又する甲斐性はありません

光陰矢のごとし、体調不良で鬱々としている間にいろいろな話題が過ぎ去る。

なっちこと安倍なつみがオリエンタルラジオ司会のオビラジなる番組の「恋愛シミュレーション」に出演。様々な恋愛に関するシチュエーションを想定して、それについてトークを行うという趣旨のコーナー。

これが実に中々面白い。

「間違えて彼氏のAVを再生しちゃったら?」

●´ー`)かんがえられない。駄目です。もうないわぁ〜になりますね。もう全然駄目です。だってなっちとつきあっている訳じゃないですか。なっちが彼女じゃないですか。いるのに、違う女の子の裸を見るっていうことが駄目なんですよ。

オリラジ)男でAV見ない人はいないですよ。

●´ー`)いますって。やだやだやだやだ。気持ちが悪い。

オリラジ)グラビア写真集とかだったら?

●´ー`)いやです。やーだ、やだやだ。そしたらなっちの写真集を渡します。

オリラジ)自分のだったらいいんですか。

●´ー`)だってなっちだもん。だってなっちだもん。

オリラジ)逆に特に誰のだったら嫌ですか。彼氏が見てて。

●´ー`)ああ、まっつぅ。

オリラジ)え、まっつう?

●´ー`)松浦亜弥。

この「ブリっ子」(死語)ぶり、ウザ過ぎです。そして自分大好き。おまけに松浦亜弥のことを話題に出すのはいいが「まっつぅ」って他人に通じるわけがない独自愛称を使うし。これこそが本来の「なっち、天使」なのだ。「無意識のうちに相手の目線で話している」(Barks)というより、周囲はさておき、何より自分大好きっぷりが天使の天使たるゆえんなのだ。

ちなみに私は松浦亜弥の写真集はもっていません。

次。

「コンパは浮気じゃないよね?」と彼氏に言われたら?」

●´ー`)それないわぁ〜。

オリラジ)浮気のラインとかありますか。

●´ー`)ああ、もう浮気する人は全然駄目で、ラインとかないです。

オリラジ)どっから浮気?

●´ー`)もうなんですか、そのどっから浮気とか、よくあるけど、もうそういうのがあり得ない。

オリラジ)手をつないだらとか。

●´ー`)絶対駄目です。

オリラジ)手をつないだら駄目?

●´ー`)駄目。

オリラジ)女の子と電話していたら?

●´ー`)電話はすごいしているときに私がいたらじっと見てます。

この「じっと見てます」の振りをしているときの表情がこれまたとてもウザ可愛い。乾いた笑顔で本当に「じっと見て」いる。もう逃げ出したくなるぐらいに可愛い。

ちなみに私は浮気はしません、たぶん。

さらにかつて三又を賭けられた経験があったから浮気に対しては敏感だという話から、それが何故発覚したのかの説明。

●´ー`)Faxを見ちゃったんです。Faxがなんか「昨日、肉じゃが私が作ったのをおいしく食べてくれてありがとう(はあと)」みたいなもうそういう長文ががぁーってあったんです。ああっ、って思って。「昨日」って事は昨日じゃないですか。何をしているんだぁとおもって。もう最悪でした。

これって二叉が分かったって話で三叉発覚の説明には足りないような。というか、この話をいろいろ突っ込んで考えていくとドツボにはまりそうなので、この辺で。

2008年01月25日

■ 愛する人はあややだけ

非購入品記録。

「松浦亜弥コンサートツアー2007秋〜ダブル レインボウ〜」DVD。

いや、買ったんだよ。Amazonには昨年から注文を入れていて、22日には発送されたはずなのにまだ届かない。

私のあややDVD、どこ行ったんだよ〜。

2008年01月23日

■ なちみ天使

ついにその実態が暴かれるときが来た。

数々の疑惑があるハロプロメンバーの中でも(石川梨華がナニをしないとか)、最大の疑惑がついに暴かれようとしている。

Barks 安倍なつみ “なっちは天使” 認める!? (前編) 「見える人には羽根が見えちゃう」

この記事はさらに安倍なつみの「一人称」問題にも鋭く切り込む。

Barks 安倍なつみ “なっちは天使” 認める!? (後編) ─── 天使性の本質

同じ目線で話をしようとしているために、一人称が、相手が自分を呼ぶ呼称になってしまうのではないか。相手が “安倍さん” と呼ぶなら、安倍も自分のことを “安倍さんは…” と返し、“なっち” と呼ぶなら “なっちは…” と返す。もしも “なちみ” と呼ばれるなら “なちみは…” と返すことだろう。

そうか!すると安倍さんに普通に一人称を使ってもらいたい場合の対策も見えた!

矢口「おいら、おいら日曜日に圭ちゃんたちと飲みに行くけど来ない?」

安倍「おいら、行く」

わけ分からん。

■ 小春メール

小春こと久住小春ちゃんからメールが来た!

これって意外と結構嬉しいものだな。

単にハロプロ公式携帯サイト「ポケットモーニング」に登録しただけなんですけどね。なっちこと安倍なつみが登録していると言っていたので、私も入ってみようかな、と。これでお仲間。

中身もちらちら(パケット代がもったいないので)見てみたけれど、それほどたいした内容はない。それでもお金を払うからには少しは見るだろうから、これまでほとんど時計代わりにしか鳴っていなかった携帯も少しは携帯らしく使えるようになるかな。

2008年01月21日

■ 変則三角関係

購入品記録。

安倍なつみ&矢島舞美(℃-ute)「16歳の恋なんて」。

ジャケット写真がちょっとあれな感じ。特に矢島さんの写真写りが悪すぎる。ついてきたミニ写真集の写真はどれも可愛らしく撮れているのに、よりによって一番大事なジャケット写真のできが最悪という。何でわざわざこの写真を選んだのか、デザイナーを問い詰めたいぐらいだ。

この曲の宣伝で出ていたYahoo!のライブトークで、安倍さんがハロプロ情報を携帯で見ることが出来る「ポケットモーニング」に登録していると話していた。他のメンバーの情報が分かるから、とか言っていた。ほお、安倍さんが他のメンバーのスケジュールとかに関心があるとは思わなかった。昨年夏のトークショーで大阪に来ていたとき、中澤裕子もライブで大阪に来ていることを知らなくて、共演の保田圭から「ちょっとは他のメンバーのことも関心もってよ」とか突っ込まれていたのだが、その反省を生かしたのだろうか?

前田有紀「相愛太鼓」。
今頃買ったのかよ、というつっこみはありで。あまりにもド演歌過ぎるのと、売っているところを見かけなかったもので。それで先日エルダークラブのライブに行ったら、購入者には握手会を実施とかやっていて、握手会とかにはあまり興味はないのだけれど、あまり人数が少ないと何だかな、とか思って購入、握手会にも参加してきました。杞憂でした。結構な人数が参加していました。ちなみに私の前にいた人、前田さんと握手するとき、「今年は阪神優勝!」とか叫んでいました。訳が分かりません。阪神ファンで知られる石川梨華ちゃん相手ならいいと思うけれど。前田さんもとまどっていました。阪神ファンは「痛い」と思いました。平均的ハロプロファンよりも「痛い」人種かも知れません。梨華ちゃんも結構「痛い」です。

Hello!Project DVD MAGAZINE vol.13

いつもどおり、とてもぬるいDVD。メンバーが一人一人あれこれ出される質問に答えていくだけ。

その中で注目は大谷雅恵。

ハロプロメンバーで、お嫁さんにもらうなら誰?

「高橋愛!」

これがないと生きていけない!ってものは何?

「睡眠」

つくづく気が合うなあ。

2008年01月20日

■ 伝統芸能

今日のMC。備忘録代わりに。

石川梨華と安倍なつみの分。梨華ちゃんの誕生日ということで司会の矢口真里さんがその話を石川さんに振る。「はい、16歳になりました」。お約束のボケにまた安倍さんがお約束のつっこみ。このあたりの掛け合いも伝統芸能。

安倍さんに話が振られる。石川さんの誕生日ということで長文の、絵文字も使って、梨華ちゃん好みに仕立てたメールを送ったら、すぐ返事が返ってきたのは良かったが、「どうもありがとうございました」という紋切り型の返事が返ってきたのみ。しかもどうやら中澤裕子や保田圭に対しても同じ返事が返ってきていたらしい。そしてさらに一番けしからん事には中澤さんの方が先にメールを送ったはずなのに、保田さんの方に先に返事が返ってきたということで中澤姉さんたいそうご立腹だとか。

それを聞いた梨華ちゃん、「お姉さんたち、こわーい」。伝統芸能だ。

最後のメンバー紹介、東京公演から恒例となった松浦亜弥のポーズでネタふり。昼公演志村けんの「アイーン」、夜公演「コマネチ!」。このセンス、松浦さんの年齢が知れるというもの。そしていつものようにそれを引き継ぐ中澤さん、ノリノリでこなし、安倍さんに振る。そしてこれまたいつものように安倍さん、渋々そのポーズをして、松浦さんに抱きつく。これもまた伝統芸能だ。

2008年01月19日

■ かしまし娘。

エルダークラブコンサート最終、大阪公演鑑賞。

なるほど、「ハロコン」ですな。その道一筋、出演者の中の一人だけが好きで他にはあまり興味がない、この界隈で言う「右翼」にはあまり面白くないライブかも。

私はなんだかんだ「エルダー」DD(メンバー全員を応援する姿勢)要素を多少なりとももっているようで、十分いいライブだったと思った。

特に今年から新たにエルダークラブに加わった美勇伝がとても良かった。正直メンバーの歌唱力はメロン記念日に平均で大きく劣るし、ユニットのコンセプトもどちらかというとまじめ・優等生キャラたるべき石川梨華さんに「エロ」路線をやらせるなんてアホなことをやるし、でやや距離を置き気味だったけれど、昨年秋期のモーニング娘。コンサートと今回と続けて見て、いや、これはなかなかのパフォーマンススキルを持ったグループだと思った。歌唱というところに限定すると正直メロン記念日とくらべると辛いが、それを除くと十分に互せるレベルだな、と。

ちなみに今日は梨華ちゃんの誕生日だった。道理で妙にチケットが取りにくかったわけだ。それでも無理に観客側が企画を行うわけでもなく、演者が主導できちんと観客を巻き込んで誕生日を祝えた、それもよかった。

後は吉澤ひとみ、相変わらずしゃべりが達者、聞き手を喜ばせる術を知っている。モーニング娘。「黄金期」を築いた4期メンバー二人がエルダーに加わることで、昨年とはまた少し空気が代わる。

松浦亜弥、昼公演では「渡良瀬橋」でたぶん少し歌詞を飛ばす。うっかりミスなら別に私は気にならないが(それも愛嬌、というのは甘すぎるのか?)、今公演、あまりにそういうことが多いらしくて、喉か顎の調子が悪いんじゃないかと心配している人がいて、それなら確かに心配。それにしても「渡良瀬橋」、今更ながら名曲だ。この選曲にはいろいろ不満がある人もいるようだが、私はこの曲を聴けて良かった。森高千里、中々いい詞を書く。そしてその詩の世界に松浦亜弥がぐっと入り込んで歌う。

安倍なつみは今日は「グループ」モードということで、よろしいのではないか。「ソロ」モードは生演奏の方で存分に発揮していただくということで、彼女の歌の世界を作るというよりも会場全体の雰囲気をもり立てる方に力を注いでいたという。そういう意味でなら今更ながらの「だって生きてかなくちゃ」の選曲も納得できる。

最後のモーニング娘。メドレー、グループモードの安倍さんと、そして中澤裕子の気合いの入った煽りで、これはやはりたいしたものだ。昔の栄光にすがっているなどといわれようとも、これはもう堂々たる芸なのだ。毎年、石川さゆりが「津軽海峡冬景色」を歌い、前川清が「そして神戸」を歌い、北島三郎が「与作」を歌い、五木ひろしが「横浜たそがれ」を歌い、香西かおりのバックにモーニング娘。が踊り、フランク永井と美空ひばりがトリをつとめる、それでよいのと同じだ。

そうなのだ、これはハロプロにおける「紅白歌合戦」のようなものなのだ。そうであればこそ、前田有紀のド演歌を聴くのもまた一興というものだ。

2008年01月16日

■ 私の恋人なのに

忘れちゃいけない。

なっちこと安倍なつみとやじまん?こと矢島舞美のデュエットソング「16歳の恋なんて」、本日発売。私も今日、日中に買いに行くつもり。

そしてこの二人のライブトークがYahoo!でやっていたので、そちらもリアルタイムで見た。 

ネットで行われた企画、「16歳の恋なんて」と「私の恋人なのに」のどちらを「A面」にするか、という投票に安倍さん自身が投票したとか。それで「A面」曲を選んだ投票者に対する特典としてついてくるPVのクレジットに自分の名前が載るサービスを受けるつもりだった、のだろうか。よーわからん。

ただそれで安倍さんが選んだのは、結果的に「落選」となりカップリングとして収録されることになった「私の恋人なのに」のほうだとか。いやぁ、私と趣味が合う。「16歳の恋なんて」を選んだ有象無象のファンよりも私の心の方が安倍さんにずっと近い、とか。

ま、私は携帯を使うのが面倒で、投票しなかったんだけれどね。え?それじゃあ、全然駄目だって?あーあ。

■ 終わっていく

いったい私は何を言いたいのだろう。

きっかけは単にデータがそこにあって、ちょっといじってみたくなった、というだけだったのだが、段々とデータを笠に着て「イイタイコト」を押しだそうとしているようだ。そうなのだ、私にはたぶんすごく言いたいことがあるのだ。

それはとどのつまりはハロプロの現状に対する不満に他ならない。私の中のハロプロが終わっていく、そういう気分。それは仕方がないと一方ではあきらめつつ、もう少し抵抗していたい、そんな気持ち。

やはり問題の焦点は「モーニング娘。」なのだと思う。今でも人気は一番ではあるだろうが、逆にファンの間の不満度なるものを測定したらこれまたモーニング娘。が圧倒的に一位になるのではないか。もっと何とかならないものか。唯一のレギュラー番組「ハロモニ」、ちょっとひどくないか?CDの売り上げ、いくら何でも極端に下がりすぎではないか?もうちょっとテレビに出て歌う機会が持てないものか。だいたい今のモーニング娘。のパフォーマンスってちょっと低くはないか。そもそもコンサートとかのステージで個別の客にこび売ってんじゃねえ!

だからといってメンバー批判をしたいのではない。そうではなくて、問題はモーニング娘。のおかれた環境そのものだ。個人的に圧倒的に気に入らないのが、ハロプロコンサートの枠組み。卒業メンバーをエルダ、現メンバーをワンダに分ける、このわけ方がいけない。ワンダでは年長グループ、ステージの心構えを教えられるメンバーがステージにいないのではないか。ファンだってほぼ中心はベリキュー好きのいわゆる「萌え」期待の「アイドルファン」だ。そりゃ「萌え」で競うしかない。

「萌え」系のアイドルはベリキューでいいじゃない。何故モーニング娘。までそっちに引きずられなければならないのか。今やベリキューは横浜アリーナとかそんなどでかい会場でコンサートを開けるまでになったらしいのだから、それはそっちでやってくれればいい。もういい加減モーニング娘。はこちらに「返して」はもらえないものなのだろうか。せめて10周年を謳う今年、最後に現メンと卒メンとを合わせて何かをやってもらえないだろうか。せめてそれで気分良く10年を締めさせてもらえないものだろうか。

別にプロデューサー気取りで評論したいわけではないから、これこれすればモーニング娘。は再浮上する!とかそういうことを思っているわけでは全くなくて、単に一ファンとして一番見たくなかった終わり方をしているのを見続けるのが辛いと、たまには愚痴の一つも言ってみたくなったというだけのことなのだが。

2008年01月15日

■ モーニング娘。のファンはどこへ行ったのか

ハロプロ楽曲大賞の「推しメン部門」の結果を分析するよ、シリーズ番外編の2。

前書きー飛ばしてもOK

本編では全投票数に占める各メンバーへの投票の割合ベースで計算をしていたが、これはハロプロ全体のファンの減少はとりあえず見ない、というやり方。これを実際の投票数(実数)ベースで同じ事をやると、モーニング娘。やそのOGの衰退はもっと顕著になるし、Berryz工房はむしろ減少傾向にあるし、℃-uteの勢いももっと少なめに出る。そっちの方がハロプロの現状を正しく示しているとはいえるけれど、そうしなかったのは都合の悪いことには目をそらしたかったから、ではなくて、2004年から2005年にかけては投票数が大幅に上昇していたから。もちろん2005年にハロプロが隆盛を迎えたかというとそんなことはなくて、単に企画への参加者が様々な理由から(有り体に言えば企画の知名度が上がったとかそんなこと)増えた、というだけのことであり、そのため2004年からの動向を見る上では非常に見づらいデータとなってしまっていた。その影響を排除するために実数ではなくて割合ベースで結果を出したということ。

でも今いったように実数ベースの方がハロプロの実情がよく分かる意味もある。その場合少しもったいないけれど2004年のデータは捨て去って、2005年から3年分のデータを用いると良いだろう。つまり2005年の投票者数が企画としての頂点と見なして、そこからの減少は投票者のハロプロへの興味が損なわれたからだ、と見なすことにする。いったん投票すれば、後はハロプロへの興味が一定レベルで持続していればその次も投票するだろうという考え方。

これでデータを出し直しても、先に述べたようにそれほど何かが代わるわけではないが、割合ベースでは見づらかった結果が出てきたので、それだけ紹介。

本編ではモーニング娘。OGからファンが離れることがBerryz工房・℃-uteへの支持上昇に繋がったのだ、と述べた。ただその際、元のOGメンバーファンが応援対象(「推し」)を変えたのか、それともハロプロファン自体を辞めて相対的にBerryz工房・℃-uteの支持率が上がったのかが見えてこなかった。そこを少し見やすくしようという試み。

つまりここでやろうとしているのは「モーニング娘。のファンはどこへ行ったのか」を可視化しようということである。

用いるのは2005年から2007年にかけての得票数の推移。2005年12月投票分から2006年12月投票分にかけての得票数の増減を「2006年」の増減、同じく2006年12月投票分から2007年12月投票分にかけての得票数の増減を「2007年」の増減とする。そしてそれをグループごとに集計したものが下表である。

グループ2006年2007年2006年-2007年
a.非娘。エルダー・ソニン-17-29-46
b.娘。OG(除W)-139-100-239
c.W-74-29-103
d.継続在籍メンバー10-60-50
e.7,8期メンバー23-617
f.Berryz工房-21-16-37
g.℃-ute503686
h.エッグ・キャナァーリ142337
投票数減分-154-181-335

この表を見るだけでも結構興味深いところがある。Berryz工房は(今回のデータの始まりである)2005年を頂点としてファンは減少し続けている。ファン数を実数ベースでのばしているのは℃-uteとその後の世代(ハロプロエッグとキャナァーリ倶楽部)、および2005年以降の娘。加入メンバー群である(Berryz工房も含めてこれらを「新世代」とここでは呼ぶ)。

またメンバーが二人のダブルユー(W)がその活動を停止して以降、劇的にファンを減らしていることも見て取れる。その他の娘。OGも2006年にファンを劇的に減らし、娘。現メンバーである「継続在籍メンバー」も2007年には大いに苦戦した。そして2007年は投票数自体も大きく減っている。

ちょっと長めの補足説明ー飛ばしてもOK

少し補足しておくと、Berryz工房・℃-uteとも「卒業」メンバーはそのまま数に入れている。今回の目的が娘。ファンの動きなので、ベリキュー内でのファンの移動は便宜上なかったことにしたいからだ。また一番下の「投票数減分」が要するにハロプロファンを辞めた人の人数と見なすことになる。

ここで2005年12月時点でのモーニング娘。とそのOG、およびそれ以外のエルダークラブ(美勇伝を含む)メンバー(a,b,c,d)をここでの「旧世代」と見なすことにしよう。この「旧世代」のファンが2年たってどのように動いたのかを可視化しようとしているわけだ。この旧世代の2005年時点のファンの総数は891人である。同じメンバーの2007年12月時点でのファンの総数は453人になっている。半数近くに減ってしまったわけだが、この減った分がどう動いたのか、一つのモデルを立てよう。

もちろんファンを辞めてしまったものがいる一方で、新たにファンとなった、あるいはこれまでもファンであったが2006年分から投票を行ったファンもいるだろう。まずそのプラスマイナスは相殺する。同じく「旧世代」のファンから「新世代」(e,f,g,h)へ「推し」を変えたファンもいる一方で、逆に新世代から旧世代に「推し」を変えるファンもいるだろう。そのプラスマイナスも相殺する。これらはデータ上からは見えてこないからである。

また「新世代」でありながらファンを減らしているBerryz工房については、その減少分(37名)はすべてファンを辞めてしまったものと見なす。本当は℃-uteやそのほかへ「推し」を変えた人も多く含まれるはずであるが、ここでは「旧世代」の動向を見たいので、このような処理をする。この処理をした影響については後述する。

このような処理を行った結果、2005年12月段階での旧世代(表中のa,b,c,d)のファンがその後2年でどう動いたのかをモデル化したグラフが下図である。

旧世代の動きの円グラフ「そのまま51%、推し替え16%、ファン卒33%」

2年間「旧世代ファン」にとどまったものが51%、旧世代のメンバーから新世代のメンバーに「推し」を変えたもの16%、そしてハロプロファンであることを辞めてしまったもの33%となる。

ちなみに先にBerryz工房のファンの動きについて施した処理により、「推し」を変えたファンの比率が高めに出ている。つまり旧世代から新世代への「推し替え」は多めに見積もっても16%にとどまるということだ。

さらに先に述べたように新たに「新世代」メンバーのファンとしてハロプロファンになった投票者は、ハロプロファンを辞めてしまった「旧世代」メンバーファンと相殺され、上のグラフ上では「推し替え」をしたファンとして表現されている。つまりこの16%というのはかなり膨らました数字なのである。それでもこの程度なのだ。

もし事務所がモーニング娘。(現メン・卒メン)のファンを「新世代」メンバーのファンへ移行させようと動いているのだとして、そのもくろみはうまくいっているのだろうか。単にファン離れを招いているだけ、という気がしないでもない。もちろん放っておいても「旧世代」メンバーのファンは離れていくのだから、少しでも「新世代」に引き継げただけまし、なのかもしれないが。個人的には「旧世代」をもり立てていってもらいたいが、旧世代ファンのポテンシャルはまだまだ眠っているものと思うが、ハロプロファンを辞めた、辞めそうな人を呼び戻せるような策もありだと思うが、それはまあ、「旧世代」ファンの戯れ言ということで。

2008年01月13日

■ 語りの場

ハロプロ楽曲大賞の「推しメン部門」の結果を分析するよ、シリーズ番外編。

mixiなるソーシャルネットワークサービスが流行っている。授業中にもこっそりmixiをやっている者がいて、迷惑千万なるサービスである。私もさる仕事関係の人に後学のためと誘われて入会してアカウントだけはもっている。しかしその後何もやっていないのでmixi上のお友達「マイミク」はいまだに一人しかいない。その人とも今はおつきあいがないので、いつその関係を切られても文句は言えない。

と、どうでも良い話だが、そのmixiには同好会のようなものがあって、「コミュニティ」と呼ばれている。ハロプロ関連のコミュニティも数多くある。こうしたタレント関連コミュニティの在籍者数をざっくり紹介すると以下の感じ(日々変化するものなので、定数ではない)。

  • スザンヌ 8119
  • 鈴木亜美 3616
  • 島谷ひとみ 3303
  • 松浦亜弥 3162
  • 安倍なつみ 1760

この圧倒的な「差」を見て、我らハロプロファンは慨嘆する。「嗚呼、我がハロプロの貧弱なること!」。ハロプロとは所詮「地下アイドル」に過ぎない、とまで言う。「一流」のタレントとの圧倒的な差を見よ。スザンヌなどというヘキサゴンでちょっと人気を博した「お馬鹿タレント」との差、そしてかつてのライバル、そして一時は完全に圧倒していたはずの鈴木亜美にまで完敗、島谷ひとみにも及ばない、これがハロプロの力なのだ。

それは違うのだ。およそデータを見るときには、目の前にあるデータは数あるデータの数一つであることを忘れてはいけない。ハロプロ大賞「推しメン」部門データを見るときにもそうだ。単にこのデータだけを見て、「誰は誰よりも人気がある」という結論を導き出すのは危険だ。それはこのデータにはこの企画に参加し、投票を行ったファンの傾向、「偏り」があるからだ。

そしてmixiにももちろん偏りはある。いやむしろ偏りはハロプロの方にあるというべきかもしれない。なんと言ってもハロプロは、その発展においてネット言説の力を大いに借りている。ハロプロの発展はネットの広まりとともにあったのだ。ネットに一般ユーザが参画しだしたただ中にモーニング娘。はデビューした。ネットニュースに代わって「掲示板」がネットでの情報交換の主流になったとき、モーニング娘。関連の掲示板も数多く立ち上がった。そしてYahooでの掲示板サービスでもモーニング娘。は特に大きな場所をもうけられ、大量の投稿がなされた。2chにおいてもモーニング娘。関連「板」は他のタレントとは一線を画した場を設けられている。「テキストサイト」も流行った。そして今はブログ。モーニング娘。、ハロプロは常にネットで語る場所を多大なまでに持ち続けていたのだ。

既に語りの場はそこにある。そういう状況の中で、それより遙かに閉鎖的なmixiという場でさらに語りの場を広げるモチベーションは高くはならない。もちろんmixiの持つ特性、プライベートに仲間内だけで話をする、という使われ方はしているのかもしれない。しかし「コミュニティ」という一般的な場を今更ハロプロファンは必要とはしていないのではないか。

実際ハロプロ関連のコミュニティを覗いてみた。閑散としている。他のタレントと比較して、ではない。そうではなくて、ファンサイトの掲示板と比較して、である。情報は集中する。人の集まらないところにわざわざ情報を書き込もうとはしない。mixiのコミュニティという場は、交流の場としてハロプロファンは選択しなかったのだ。

一方ハロプロファンが「選択した」場の一つであるブログシステム「はてな」の場合を見てみよう。雑ぱくなデータだが、「はてな」にはキーワードの「言及数」をグラフ化する仕掛けがある。それを用いて「安倍なつみ」と「スザンヌ」を比較したグラフを作成してみた。

「はてな」における「安倍なつみ」と「スザンヌ」言及数の比較グラフ

これは一例だが、ハロプロファンとたとえばスザンヌファンとが選択した語りの場の違いが浮かび上がってこよう。

ということで、たとえばこんなところでもいちいちハロプロファンは卑屈になる事なかれ。mixiコミュニティの参加者が少ないのはハロプロファンが他のタレントと比べるとファンの絶対数が少ないため、ではない。他に語りの場を既に持っていて、また多くの言及がネットを普通に検索すれば出てくるために、わざわざmixiに交流の場を求める必要がなかっただけなのだ。一方ネットでの言及が少ないタレントのファンは、少しでも語りの場を求めて、いろいろな場を探し続ける。実際かつてちょっと興味を持って島谷ひとみのファンサイトをネットで探したが、質・量とも圧倒的に不足していた。不足だと思えばあちこち探し回る。mixiにも人は集まる。集まっても大して言及があるわけでもない。「数打ちゃ当たる」場の一つとしてmixiコミュニティも残されているだけだ。

そしてハロプロファンはmixiコミュニティを必要としなかった。ただそれだけのことだ。

■ 原理主義者宣言

ハロプロ楽曲大賞の「推しメン部門」の結果を分析するよ、シリーズ。

最後に締めようと思ったのだが、締めにふさわしい内容が思いつかない。さしあたり、モーニング娘。現メンファンと卒メンが合わされば、まだまだベリキュー連合を圧倒しているのは確かだということだけは再度確認しておこう。

娘。連合とベリキュー連合の支持率推移。2007年娘。56.7%ベリキュー31.6%

とにかくモーニング娘。ファンにはペシミストが多すぎる。ネット言説においてモーニング娘。ファンの勢いが減じているのはデータからも明らかだ。しかしモーニング娘。連合(現メン+卒メン)から去ったのはハロプロの骨である「歌」に対して今後が期待しづらい状況にあるメンバーのファンがその大半を占める。歌を歌う、その本義を全うできれば、まだまだファンはついてくる。昨年末の現メンと卒メントでタッグを組んだ日本テレビの「ベストヒットアーティスト」でのパフォーマンスの好評ぶり、まだまだモーニング娘。には余力がある。ただ現メンバーと卒業メンバーがハロプロコンサートなどでも分断されており、モーニング娘。連合としての力を出す場面があまりに少ない。

「いつまでの卒メンの知名度に頼ってふがいない」、「卒メンが現メンバーの邪魔をしている」などと不毛なことを言い合うものではない。そうして両者の持つポテンシャルを削り合ってなんになるというのか。真の10周年の今年こそ、モーニング娘。連合の力を示すときだ。

ということで、やや無責任に煽っておこう。「ネットのモー娘。ファンよ、団結せよ」。

2008年01月08日

■ 境界

ハロプロ楽曲大賞の「推しメン部門」の結果を分析するよ、シリーズ。

モーニング娘。威信失墜の「戦犯」として現モーニング娘。のふがいなさを論う論調がネットで散見される。しかしほとんどメンバーが共通している2006年時のモーニング娘。はまだまだ十分に評価されていたはずだし、それが一転の今の評価、少し性急すぎるのではないか、というのが前エントリーの趣旨。確かに2007年のモーニング娘。はネット世論上苦戦した。それは本データにも表れている。そうであればこそ、「ふがいない」で片付けるのではなく、現娘。の持つポテンシャルの高さを思い起こし、もう一押し支えてみてはいかがだろう。今ネット世論を中心に「モーニング娘。はもう駄目だ」という雰囲気が醸し出されているがそれに関して、現娘。に主たる問題があるというわけではないのではないか。卒業メンバーも合わせたモーニング娘。関連メンバー全体の支持の低下がそうした雰囲気を作り出しているのだ。

もう少しモーニング娘。威信失墜についてみてみる。先にモーニング娘。在籍メンバーではなく、主として卒業メンバーへの支持低下がモーニング娘。の威信低下には大きい影響を及ぼしているのではないかと指摘した。それを少し掘り下げてみる。

モーニング娘。の支持推移3パターンのグラフ

上のグラフはモーニング娘。に2004年段階で在籍していたか、OGとしてハロプロに残っていたメンバー18人(久住小春、光井愛佳、ジュンジュン、リンリンは含まない)を3つのグループに分け、各々のグループの支持率の推移を示したものである。一目、「a 」群に属するグループの支持離れがモーニング娘。全体(現役OG連合)の支持離れを招いていることが見て取れる。

「c」群は既に見たように2004年から2007年12月段階までずっとモーニング娘。に在籍している「継続在籍メンバー」(高橋愛、新垣里沙、亀井絵里、道重さゆみ、田中れいな)である。そして「a」、「b」は各々OGメンバーの集合である。「a」群のメンバーは2004年段階では全ハロプロ支持の半数近く(46.6%)の支持を集めていたが、その後リニアに支持を減らし、2007年12月期には17.6%にまで支持を下げている。この支持低下分は大凡ベリキューの支持増加分に相当している。一方「b」群のメンバーはグループ全体としては2004年段階の支持を守っている。

結果的にベリキューに支持を流すことになった(ファンが直接その群のメンバーからベリキューに応援対象を変えたとは限らない。たとえばハロプロファン自体を辞め、相対的にベリキューの支持率を押し上げることもあるだろう)「a」群とはどのようなメンバーなのだろうか。

種明かしをすると、「a」群と「b」群の分割はきわめて恣意的、操作的に行っている。2004年から2007年までの支持の減少率が50%を超えたメンバー8名を「a」群とし、残り5名を「b」群とおいただけである。つまり「a」群だけが支持を大幅に減らしているというのは当たり前なのだ。

ところがこうして操作的に作られた「a」群と「b」群の境界が結構明確なのだ。「モーニング娘。を「卒業」し、2004年から2007年12月までハロプロに在籍し続け、2008年1月のハロプロ合同コンサートに出演するメンバー」、すなわち事務所の引いた路線をそれなりにつつがなく歩んでいるメンバーが「b」群のメンバーであり、そうではないメンバー、すなわちモーニング娘。を「脱退」したか、ハロプロを「卒業」したか、妊娠・結婚、その他の理由でハロプロ合同コンサートを欠席しているメンバーが「a」群のメンバーである。

具体的に整理しよう。

  • 「a」群・・・飯田圭織、矢口真里、後藤真希、辻希美、加護亜依、小川麻琴、紺野あさ美、藤本美貴
  • 「b」群・・・中澤裕子、安倍なつみ、保田圭、石川梨華、吉澤ひとみ

※紺野あさ美だけは少しこじつけっぽくはなるが、彼女もハロプロをいったん「卒業」はしている。

支持離れが起きた理由は簡単ではない。確かに「事」が起こって支持を下げたメンバーもいる。しかし「事」が起こる前に大きく支持を減らしているメンバーもいる。したがってたとえば「ハロプロファンはスキャンダルに対して狭量である」と結論づけるのは早計であろう。ただ少なくともハロプロという集団のメイン活動であるとされる歌手活動(CDリリースというよりはライブへの出演)に対して負の要素があると支持を維持するのは難しいとはいえるかもしれない。

2008年01月07日

■ 最高のモーニング娘。

ハロプロ楽曲大賞の「推しメン部門」の結果を分析するよ、シリーズ。

卒業者を出すことで所属メンバー支持の総和としてのモーニング娘。支持率が低下するのはある意味当然だが、所属メンバーあたりの支持率平均としてデータを見ると、少し違った側面も見えてくる。

グループとしてのメンバーごとの支持率平均が高いというのはそのグループの「質」に関わる。メンバー一人一人のポテンシャルの高さが見えてくる。

モーニング娘。所属メンバー支持率平均の推移 2004年3.97% 2005年3.53% 2006年4.12% 2007年2.44%

2004年からの「卒業ラッシュ」以降、メンバー数が減ることでモーニング娘。としての支持率は下り続けたが、メンバーあたりの平均支持率は逆に2006年に最高になっている。メンバーが大幅に入れ替わった2007年はいきなり大きく下げ、一気にベリキューに追いつかれてしまった。

2006年娘。の支持の高さは別のデータでも裏付けられる。モーニング娘。の年ごとの所属メンバーの2007年時点での支持率の平均を比較した。

モーニング娘。各年在籍者の2007年支持率平均 2000年2.66% 2001年2.93% 2002年2.90% 2003年3.23% 2004年3.30% 2005年3.39% 2006年3.57% 2007年2.44%

2007年現在において、平均支持率が一番高いメンバー構成は2006年12月時点のモーニング娘。メンバーなのである。つまり2006年娘。はその当時においても、2007年12月段階においても、メンバーあたりの支持が高いことが分かる。既に見たように2004年から2007年にかけてずっとモーニング娘。に在籍している「継続在籍メンバー」支持率が2006年に最高になっていることと併せて、2006年12月期モーニング娘。の「質」の高さが覗えよう。

2004年からモーニング娘。所属メンバーの合計支持率は減り続けてきたけれど、2006年12月期「歩いてる」のモーニング娘。はメンバー一人あたりの支持率の高さという、その「質」において確かに輝いていた。「黄金期」とはまた違った輝きを私たちはそのモーニング娘。に見ていたのだ。

だからといって今のモーニング娘。を、新メンバーを否定するのは性急に過ぎる。中心メンバーが2人卒業・脱退し、新メンバーが3人加入するといういわば大手術をやってしまったのだ。それは今のモーニング娘。の体力からすれば過酷であったのは確かだ。それでもモーニング娘。はそうした変化を経て続いてきたし、私たちはそれをずっと見守ってきたはずだ。

たまの浮気は許すけど、純情見せてよね

2008年01月06日

■ 支持を奪われた者たち

ハロプロ楽曲大賞の「推しメン部門」の結果を分析するよ、シリーズ。

ベリキューはモーニング娘。からの支持を奪って、大きく支持を伸ばしているのだが、支持を奪われたモーニング娘。とは「どの」モーニング娘。なのであろうか。

ネット界隈では「今の」モーニング娘。の「力」のなさが取りざたされている。確かにモーニング娘。の支持率はじりじり下がり続けている。しかし今のモーニング娘。のメンバーの支持が下がっているといえるのか?

モーニング娘。は、改めて言うまでもないことだが、メンバーが入れ替わるグループである。モーニング娘。の支持は年々下げているが、それは卒業・脱退メンバーへの支持がモーニング娘。の支持から省かれた結果ではないのか。ずっとモーニング娘。に在籍し続けているメンバーの支持動向はどうなっているのか。

2004年から現在までずっとモーニング娘。に所属しているメンバーは高橋愛、新垣里沙、亀井絵里、道重さゆみ、田中れいなの5人である。この5人を「継続在籍メンバー」と呼ぼう。この「継続在籍メンバー」の支持率の総和の推移をベリキュー支持の推移と合わせてみてみよう。

Berryz工房 2004年8.31% 2005年14.62% 2006年14.78% 2007年15.93%
℃-ute 2004年0.98% 2005年3.27% 2006年9.08% 2007年15.67%
モーニング娘。継続在籍メンバー 2004年14.43% 2005年17.08% 2006年20.91% 2007年18.02%

2007年に支持を下げているが、それまでの3年間は支持を伸ばしているのである。モーニング娘。のことをその器にのっていることで自身が沈んでしまう「泥舟」などといわれるが、少なくとも2006年までは在籍メンバーの支持は下がっていない。それではモーニング娘。総体(現役メンバー+OGメンバー)としての支持の低下は何故起こっているのか。その答えは既に見えている。

2004年12月段階でモーニング娘。に在籍したメンバーの内、その後も在籍し続けているメンバーの支持率を前述の通り「継続在籍メンバー支持率」、 2005年以降に卒業したメンバーの支持率を「卒業メンバー支持率」、2004年12月段階でモーニング娘。を既に卒業していたメンバーを「OGメンバー支持率」として、その支持率の平均の推移をグラフ化したものが下図である。

継続在籍平均 2004年2.89% 2005年3.42%2006年4.18% 2007年3.60%
卒業平均 2004年4.75%	2005年4 .31% 2006年3.82%2007年3.08%
OG平均 2004年5.11%	2005年 4.22% 2006年2.55%2007年2.20%

継続在籍メンバーの支持が(2006年までは)伸びている一方で、OGメンバーそして卒業メンバーの支持は大きく下がっている。前述の通り「卒業メンバー」が出ることがモーニング娘。の支持の低下を招いている一方、モーニング娘。から卒業するとその後そのメンバーの支持も大きく低下する。これによりモーニング娘。関係メンバー(現役メンバー、卒業メンバー、OGメンバー)全体の支持は大きく下がることになる。

現状ではモーニング娘。の「卒業システム」がモーニング娘。の威信の低下を招いているともいえるだろう。そしてモーニング娘。に在籍していることは人気の維持には重要であることも覗える#1

以上のことをまとめておく。

  • ベリキューに支持を奪われたのは、主にモーニング娘。OGおよび2005年以降の卒業メンバーである。
  • モーニング娘。のグループとしての人気維持・上昇効果は2006年段階まではあった。

ただ継続在籍メンバーの支持も2007年には下がっているところから、2008年はこのメンバーにとって正念場となる。このままずるずる行ってしまうと本当に「モーニング娘。」は終わってしまうかもしれない。


#1 これとは別の見方も可能である。「既に人気の面で限界が来ているメンバーを卒業させている」場合でも同様の現象が起こる。この見方についてはさしあたり留保。

2008年01月05日

■ ベリキューの勢い

ハロプロ楽曲大賞の「推しメン部門」の結果を分析するよ、シリーズ。

モーニング娘。から支持を奪い取ったベリキュー連合の内訳。


Berryz工房 2004年8.31% 2005年14.62% 2006年14.78% 2007年15.93%
℃-ute 2004年0.98% 2005年3.27% 2006年9.08% 2007年15.67%

2007年レコード大賞で最優秀新人賞を獲得した℃-uteの勢いめざましく、一気にBerryz工房に追いついた。ちなみにBerryz工房は2004年にファーストシングルを出している。

私はベリキューあたりの動向はよくは知らないが、(元)娘。ファンの間ではBerryz工房より℃-uteのほうが人気があるとかないとか。Berryz工房と℃-uteは元々同じオーディションに合格したメンバーでありながら、メジャーデビューが遅れた℃-uteのほうが、元々落選者を集めた「負け組」モーニング娘。と親和性が高いのだという講釈を聞いたことがある。

ちなみに℃-uteはなっちこと安倍なつみとの親和性も高い。℃-uteのデビューは安倍なつみ・保田圭が出演した「ふれあいコンサート」であったこと、テレビ東京の番組ハロモニで共演していること、℃-uteのメンバー(リーダーらしい)矢島舞美が安倍なつみとデュエットソングをまもなくリリースする、など。

私はというと、最近は℃-uteばかりがいい目を見ている気がしないでもないので、逆の判官贔屓でBerryz工房のほうに何となく肩入れしていたりする。メンバーが何人かも知らないけれど。

■ 低下するモーニング娘。の威信

ハロプロ楽曲大賞の「推しメン部門」の結果を分析するよ、シリーズ。

ハロプロ内でのモーニング娘。の威信低下が叫ばれるわけだが、それはどの程度のものなのかをデータで確認。

モーニング娘。在籍メンバーの支持率(メンバー別得票数/有効回答数)を合算したもの。

モーニング娘。支持率2004年47.7% 2005年35.3% 2006年33.0% 2007年21.9%

4年間で半分以下になっている。もはやモーニング娘。はかつてのような絶対的な存在、ハロプロの中心ではないのだな、ということを実感する。

一応補足しておくと、この支持率はメンバーごとの支持率を合算した数値のため、卒業・脱退者が出ればその卒業メンバーの支持率はモーニング娘。の支持率からは省かれることになる。

ということで、グループ単位の支持率ではなくて、個人単位の支持率を合算しただけのデータだから、卒業・脱退者が出ればそれだけグループとしての支持率は維持しづらいのはある意味当然。ただ問題は卒業メンバーのかわりに入ってきたメンバーが中々その「穴」を埋められていないというところ。これもある意味仕方はないが。

もう一つデータ。

モーニング娘。在籍メンバーと卒業メンバーの支持率を合算したモーニング娘。関係メンバー支持率。卒業メンバーもモーニング娘。ブランドを担っているわけで、卒業メンバーが人気を維持していれば、それはそれでモーニング娘。の威信は保たれるかもしれない。

モーニング娘。関係メンバー支持率2004年78.4% 2005年73.8% 2006年66.4% 2007年56.7%

こちらも8割近かったのが2007年12月段階では6割を切ってしまっている。まあ2004年段階のモーニング娘。が強すぎるともいえるが。2007年ではまだ5割は超えているが、このラインを切るといよいよハロプロ内での威信は失墜するかもしれない。

ではモーニング娘。に代わって支持を拡大させているのは?というのは言わずもがなではあるが、一応データで示しておこう。

「モーニング娘。」2004年47.68% 2005年35.33% 2006年32.95% 2007年21.93%
ベリキュー2004年8.68%	2005年17.53% 2006年 21.86% 2007年31.59%
娘。+ベリキュー2004年 56.36% 2005年 52.86% 2006年54.80% 2007年53.52%

2008年ハロコン枠組みでの「ワンダ」組の支持が4年間ほぼ横ばい。モーニング娘。の支持減分をベリキュー(Berryz工房と℃-ute)で綺麗に補えているという。そして2007年末にはベリキュー連合がモーニング娘。を凌いでしまった。

このハロプロ楽曲大賞の主たる投票者層であるブログ開設者がこういう状況であるのだから、少なくともネットで見ているとベリキューの勢いは嫌でも感じさせられるわけだ。

ただそれでもモーニング娘。連合(現メン+卒メン)との比較では、まだモーニング娘。連合の方が圧倒的に支持はあるのだが、いかんせん現メンファンと卒メンファンが結構いがみ合っていたりするから、中々「モーニング娘。最高!」みたいな雰囲気にはならない。Berryz工房ファンと℃-uteファンの仲がいいかどうかは良くは分からないけれど。

■ 推しメンの多様化-ハロプロ楽曲大賞データより

ハロプロ楽曲大賞の「推しメン部門」の結果を分析するよ、シリーズ。

近年ハロプロの市場全体が縮小傾向にある一方で、ファンの志向は多様化しているように見える。

かつてはモーニング娘。がハロプロの絶対的中心であり、かつその中の中心=「エース」の地位も明確にあった。ハロプロを語る際の焦点がある程度見えていた。ところが近年はモーニング娘。のあと世代のグループ(Berryz工房や℃-ute)といったグループがハロプロファンの間での支持を拡大し、モーニング娘。の絶対性が薄れ、ハロプロの「中心」が見えづらくなってきている。

ということで、メンバー別支持率上位10位までのメンバーの占有率の2004年から2007年までの推移を見てみよう。

2004年段階では6割を超えていたが、年々低下をし、2007年においては5割を割り込んでいる。それだけ支持がばらけていると言うこと。

また支持率上位メンバー10人の中に占めるモーニング娘。関係メンバー(現役メンバー、卒業メンバー)の人数も2004年9人、2005,2006年10人、2007年7人となっている。

それでもまだモーニング娘。関係メンバーが上位10人中7人を占めているんだから、まだまだモーニング娘。の威信は高いともいえる。

■ ハロコン組分け試案

毎年年末に開催されているハロプロ楽曲大賞の結果が公開されている。ハロプロ楽曲大賞とは当該年度ハロプロというくくりで発表された楽曲のなかでもっともよいと思う曲に投票し、ハロプロファン内での楽曲の順位を定めようとする企画である。ハロプロファンを対象としたネット投票企画では継続性もあり、規模、および不正投票に対する対応もしっかりしているなどの点で信頼性も高く、もっとも著名な企画の一つである。

この企画に2004年より「推しメン」部門が登場した。これは参加者の属性の傾向を見ようという趣旨で行われているものであり、ハロプロファン内での人気メンバーを決めようという趣旨のものではない。従って「誰は誰より人気がある」とかそういうメンバーごとの人気度の序列をつけるには適さない。それでもハロプロファン内でのメンバー別人気、支持度の動向を知る上ではなかなか興味深いデータとなっている。

ということで、このデータを使っていろいろ分析してみた。いろいろ結構面白い結果も出てきたが、とりあえず目先のことということで、既に始まっているハロプロコンサート、エルダークラブとワンダフルハーツの組分けに関してまとめてみた。

2005年正月ハロコンの「紅組」「白組」#1の分け方、2006年以降の「ワンダ」「エルダ」の分け方、そしてモーニング娘。メンバーとそのOGによる「娘。組」とそれ以外の「その他」の分け方で各年の組分けを行い、楽曲大賞前年12月実施分の推しメン部門メンバー別投票数を組ごとに集計したものの比率を算出した。

今にして思えば「赤」「白」の分け方は結構バランスが取れていた。エルダとワンダは相当辛い。2005年次だったらとんでもない分け方だった娘。と非娘。は今年実施分で言えば最適。

本当に娘。と非娘。でやればいいのに。いかがです、事務所さん?


#1 赤白の分け方は以下の通り。

「白組」中澤裕子、後藤真希、 ダブルユー、 Berryz工房、 稲葉貴子、 保田圭、 ココナッツ娘。前田有紀

「紅組」モーニング娘。松浦亜弥、メロン記念日、美勇伝、カントリー娘。℃-ute

2008年01月03日

■ ぴあシステム障害

チケットぴあシステム障害。

ユーザがぴあにアクセスして普通に表示される画面の説明。

新システムでのサービス再開につきましては、2008年1月1日(火)18時を予定しておりましたが、性能及び機能の向上に万全を期すため、「@電子チケットぴあ」及びぴあの提携サービスにおける、インターネット(PC及び携帯サイト)でのチケット販売サービスの停止期間を延長させて頂くことになりました。

プレスリリース。

ぴあ株式会社は、この間、新チケッティングシステムの構築を進めており、本年1月1日18時の稼動を予定しておりましたが、最終テストの段階でインターネットの一部システムに不具合が生じたことから、同チャネルでのチケット販売(web及び携帯サイト)を延期いたしましたことをお知らせします。

ひどい二枚舌だなあ、と。

新システムのサービスも旧システムに比べて利便性が落ちるし、もうぴあはあまり使いたくなくなる感じなのだが、ぴあはうちの近所にあるファミリーマートで発券が出来る、e+とかCNプレイガイドとかは近所にないセブンイレブンでしか発券が出来ないという個人的事情でぴあを使い続けるのかなあ。

とりあえず19日のエルダーコンのチケットは無難に受け取れますように。まあまさかとは思うけれど。

2008年01月01日

■ ハロプロ大賞2007審査会場にて 審査会のその後

長 ということで今年も無事終了。お疲れ様。

四方 年を越しちゃったけどね。

三井 さ、解散解散。寝るべ寝るべ。

二ツ木 年越しだけはみっともないし、勘弁してもらいたいね。

一瀬 ところで最後に長さんのハロプロ内での「推し」順ってどうなってるの?ベリキューの名前を出したりしてDD(編注:ハロプロメンバーを全員応援する態度)ぶっているけれど本当は違うんでしょ。最後に教えてよ。

長 一瀬君、君の「一推し」は?

一瀬 なっち。主義とか意地とかそんなのでは全然なくて、それでもたぶん今後も絶対変わらない。去年までは正直、「主義」のところもあったけれど、今年二つのツアーに参加して、あ、これだな、と。でも歌に力のあるメンバーは全員評価しているつもりだけどね。

長 二ツ木君、君は?

二ツ木 現娘。好きの愛ちゃん推し。愛美貴ツートップ体制の娘。が大好きでした。

四方 娘。DDの振りをしてたけど、まあそうだよね。

長 三井君は?

三井 マサオ。

長 四方君、君は?

四方 松浦亜弥、後藤真希、藤本美貴、中澤裕子、新垣里沙、田中れいなが同列で一位かな。今日は二ツ木君に遠慮して現娘。メンバーの話はしなかったけれど。その次ぐらいに保田圭と前田有紀。まあ私も歌はある程度上手いメンバーの方がいいかな。でも下手でも道重さゆみとか久住小春みたいに明るい音痴はそれはそれで笑えて、嫌いじゃないけど。

一瀬 じゃ、暗い音痴は嫌いなんだ。

四方 (苦笑)嫌いじゃないけれど、まあ含むところはあるかもしれない。

長 その順番ですよ、私は。

四方 は?

長 私の「推し」順は君たちの「一推し」メンバーを君たちの名前順に並べた順序なの。

一瀬 そ、それじゃあ俺たちの名前ってあんたの都合に合わせて付けられた名前、、、。そんな馬鹿な。

長 だから今日は私が一番偉いっていったじゃん。

一同 そういうことだったのかあああ。

■ ハロプロ大賞2007審査会場にて MVP

四方 今回もMVPってやるの?

長 去年のはって去年が今回か。ややこしいな。前回やったのは高橋愛のリボンの騎士主演を特に祝したかったから。今年はどうでもいい。

四方 なんか投げやりだな。まあ娘。リーダーだからMVPってのもおかしな話だし、安倍さん、松浦さん、それぞれいい曲出していいライブやったけれど、それでMVPってのもインパクトはないな。

一瀬 いい曲出していいライブをする以上に歌手として重要なことはないはずだがね。

四方 それはその通りなんだけれど、その辺の話はこれまでずっとしてきたわけで、ここであらためて誰か一人にって訳にもいかないでしょう。

長 まあ候補者としては安倍さんと松浦さんだよね。

二ツ木 余所でそんなこと言ったら大ひんしゅくだろうな。里田まいとかじゃないの、ふつう。

一瀬 あくまで歌い手グループとしてのハロプロ大賞ですから。

長 だいたいバラドルで大成ってバラドルに堕したアイドル歌手の悲哀ってものが全く分かっていない連中がなにいってんだかって感じなんだよね。

四方 なんか怨念がこもっていて、語り出したら長くなりそうだから早々に切り上げよう。今回は譲りますよ、安倍さんに。ライブの出来が安倍さんの方が良かった、ぶっちゃけね。松浦亜弥は良かったのだけれど、生バンドの中途半端な使い方とかその辺の作りがね。バンドメンバーの人柄まで引き出して出演者、観客全員で歌を楽しむって雰囲気を作った安倍さんは確かにすごい。もしかして中澤裕子のライブに行けていたら違うことを言っていたかもしれないけれど、今まで見た限りでは今年の安倍コンは最高でした。

三井 ハロコンでだったらメロンの方が上だと思うけれどね。メロンのソロコン行かなかった私が悪いんで、今年は仕方がないな。

二ツ木 愛ちゃんもソロライブやってほしいです。でも娘。は卒業してほしくない気もするけど。とりあえず今年はいいですよ、安倍さんで。なんかしっくりはこないけど。

長 なんかきれいにまとまったのかな。じゃ、最後に「来年の活躍に期待するで賞」。

一瀬 ああ、来年ってずいぶん先だねえ。

長 もういちいち邪魔くさいな。「今年の活躍にきたいするで賞」。

四方 後藤真希。

一瀬 え、後藤真希は一応ハロプロを卒業しちゃってるよね?

四方 それは確かにそうだけれど、私は平家さんだって応援しているし、ハロプロを卒業したからはいさよならっていう話でもないだろう。中澤さんだって「卒業メンバーは全員大切な仲間」っていってたじゃん。

一瀬 それはそうなんだけれど、一応「ハロプロ」大賞だしね。

長 いいんじゃね?後藤真希は我らの中のハロプロってことで。

四方 お、たまには長さん、いいこというよね。

一瀬 加護ちゃんは?

四方 加護ちゃんも我らの中のハロプロではあるけれど、去年この賞あげちゃっているしねえ。それに正直期待できる状況なのかな、というのもある。

長 よしわかった。それでは「今年の活躍に期待したいで賞」に加護ちゃんで。

一瀬 そんな賞あるの?

長 今作った。

■ ハロプロ大賞2007審査会場にて パフォーマンス賞

長 さて次はパフォーマンス賞に行きますよ。今年聴いた歌の中で一番良かったものは何か。ライブ、テレビ、DVD全てありで、曲単位で選んでね。

四方 あのお、「今年」ってまだ一曲も歌聴いてないんですけど。

長 うわっ。私としたことが。不覚だった。もう去年だよ、去年の振り返りか、盛り上がらないね。

一瀬 だらだら紅白なんか見てるからだよ。

長 でもこのパフォーマンス賞の対象だったんだよ、紅白だって。

一瀬 もう過去形かよ。

長 とりあえず皆がリストアップしてくれた曲をあげていくね。

  • ふるさと / 安倍なつみ / 安倍なつみSpecial Live 2007秋〜Acoustic なっち〜 東京厚生年金会館
  • 小説の中の二人 / 安倍なつみ / 安倍なつみSpecial Live 2007秋〜Acoustic なっち〜 東京厚生年金会館
  • 愛しき人 / 安倍なつみ / 安倍なつみSpecial Live 2007秋〜Acoustic なっち〜 東京厚生年金会館
  • 好きで×5 / 安倍なつみ・保田圭 / 安倍なつみSpecial Live 2007秋〜Acoustic なっち〜 東京厚生年金会館
  • Memory 青春の光 / 安倍なつみ・保田圭 / 安倍なつみSpecial Live 2007秋〜Acoustic なっち〜 東京厚生年金会館
  • 片想い / 安倍なつみ / 安倍なつみコンサートツアー2007春 25〜ヴァンサンク〜
  • 大人へのエレベーター / 安倍なつみ / 安倍なつみコンサートツアー2007春 25〜ヴァンサンク〜
  • たからもの / 安倍なつみ / 安倍なつみコンサートツアー2007春 25〜ヴァンサンク〜
  • 乙女の心理学 / 安倍なつみ・後藤真希 / モーニング娘。誕生10年記念隊コンサートツアー2007夏
  • NIGHT OF TOKYO CITY / モーニング娘。誕生10年記念隊 / モーニング娘。誕生10年記念隊コンサートツアー2007夏
  • 抱いてHOM〜ラブマシーン〜恋愛レボリューション / モーニング娘。+OG / ベストヒットアーティスト
  • いい日旅立ち / 藤本美貴 / 歌ドキ
  • 夢から醒めて / 高橋愛 / ハロプロミックス!サマーディナーショー
  • 揺れる想い / 高橋愛 / 歌ドキ
  • WASSUP?遠慮がテーマ / 高橋愛 / モーニング娘。コンサートツアー2007 秋 〜 ボン キュッ!ボン キュッ!BOMB 〜
  • 元気+ / モーニング娘。 / モーニング娘。コンサートツアー2007春 〜SEXY 8 ビート〜
  • CAT'S EYE / 後藤真希 / 歌ドキ
  • じれったい / 後藤真希 / 歌ドキ
  • 寒い夜だから / 後藤真希 / 歌ドキ
  • プレイバック / 後藤真希 / 歌ドキ
  • 横須賀ストーリー / 後藤真希 / 歌ドキ
  • 想い出の九十九里浜 / 後藤真希・高橋愛・柴田あゆみ / 歌ドキ
  • 桃色吐息 / 中澤裕子 / 歌ドキ
  • 秋桜 / 中澤裕子 / 歌ドキ
  • I know / 松浦亜弥 / 松浦亜弥コンサートツアー2006秋「進化ノ季節・・・」
  • ダブル レインボウ / 松浦亜弥 / 松浦亜弥コンサートツアー2007秋 〜ダブル レインボウ〜
  • 引越せない気持 / 松浦亜弥 / 松浦亜弥コンサートツアー2007秋 〜ダブル レインボウ〜
  • 女 Day by Day / 松浦亜弥 / 松浦亜弥コンサートツアー2007秋 〜ダブル レインボウ〜
  • ハピネス / 松浦亜弥 / 松浦亜弥コンサートツアー2006秋「進化ノ季節・・・」
  • dearest. / 松浦亜弥 / Hello!Project 2007 Winter LIVE
  • あゝ無情 / 松浦亜弥 / 歌ドキ
  • みずいろの雨 / 松浦亜弥 / 歌ドキ
  • 三角関係 / 稲葉貴子・大谷雅恵・柴田あゆみ・松浦亜弥 / Hello!Project 2007 Winter LIVE
  • つぐない / 大谷雅恵 / 歌ドキ
  • お願い!魅惑のターゲット / メロン記念日 / Hello!Project 2007 Winter LIVE
  • Romanticが止まらない / メロン記念日 / 歌ドキ
  • 勝手にシンドバッド / メロン記念日 / 歌ドキ
  • ツッパリHigh School Rock'n Roll / メロン記念日 / 歌ドキ

長 読み上げるの疲れた。多すぎるよ。

四方 とりあえず他のところでも触れたものは置いておいて、初出のものを中心に簡単に振り返っていこうか。

一瀬 じゃ、私からね。アコなっちの「ふるさと」はライブならではのなっちの生の感情が抑えられた歌い方の中ににじみ出てくる。バックの演奏のシンプルさがそれを引き立てるんだよね。また男性のコーラスが入るのも新鮮。「小説の中の二人」は東京厚生会館公演ならではのヴァイオリンの音色が絡んできて、それがなっちの声と溶け合って、これが泣ける。

長 語っているところ申し訳ないんだけれど、その調子で全部語られると本当に終わらないから、紹介する曲を絞って、かつ説明ももっと簡略に。

一瀬 うざっ。ま、仕方ないか。「愛しき人」もヴァイオリンの音色と男性コーラスが上手く入って、ライブ最終ということで少し崩したなっちの歌と相まって、これまた新鮮なんだな。保田さんと二人で歌った「Memory 青春の光」と「好きで×5」はなっちと保田さんの声の相性の良さを再確認。なっちの丸みのある声と保田さんの透明感のある声、違った声が合わさって一つの歌になる、ああ、これが初期モーニング娘。の良さだったんだな、と。二人でもきちんとはもれていて、完成度も高い。

長 最大限に最強に最速に巻きで。

一瀬 いちいちうるさいな。ヴァンサンクツアーの「片想い」、浜田省吾さんの曲をなっちも負けじとぐっと渋く歌い上げる。奇をてらうことなく、ただただ丁寧に歌っているだけなのだけれど、気持ちが伝わってくる。このあたりがフォークソング的な感じなんだろうね。バックミュージシャンの人たちもフォークソング世代の人が多いし、そういう方向でどんどん行くんじゃないかな。「歌ドキッ」で歌う曲も古い曲が多くて、もっと新しい曲を歌ってほしいという話もあるけれど、まあ、その辺もある程度方向性を定めているのかもね。松浦コンのバックミュージシャンってもっと若いでしょ。その辺から路線作りを行っている感じがする。「たからもの」も70年代的な曲だしね。「大人へのエレベーター」はこっちのツアーでのラスト曲ということで、これまた上手く崩して歌っている。これからも70年代のフォークソングと80年代の女性ポップソングの間ぐらいの路線で行くだろうし、それがいいと思うね。どちらのツアーも、バンドメンバーのもり立て方を含めて、会場みんなで歌を楽しみましょうというなっちの思いが伝わってきて、その辺もまたフォークソング的なんだ。

長 曲単位の賞だって言っているのに、分かってるのかね。どんどん話がそれているんですけど。

一瀬 はい、現場賞でしゃべりそびれたことをここでしゃべりました、おしまい。

二ツ木 ディナーショーで聞いた生愛ちゃんの生「夢から醒めて」、そして歌ドキッの「揺れる想い」、どちらも愛ちゃんの伸びやかにして素朴な歌い方がとてもいい。娘。コンの「WASSUP?遠慮がテーマ」は一転、ぐっと渋くかっこよく歌い踊る愛ちゃんを堪能できた。同じ人だとは思えない二面性を持っているのも愛ちゃんの魅力。

長 だから曲単位の賞だって言ってるのに。

三井 渋さならマサオ(編注 大谷雅恵のこと)が歌ドキッで披露したテレサテンの「つぐない」でしょ。この人は低音がすごく安定している。腹に力が入った声というのかな。声自体は安倍さんと少し似たところがあるけれど、安倍さんから可愛らしさを消し去って、暗さを足した感じ。

長 それはほめていることになっているのか(笑)?

三井 もちろんほめているんですよ。安倍さんってどんなに渋く歌っているつもりでも、どこか脳天気な感じになっちゃうでしょ。暗さがないのよ、あの人には。

一瀬 いいじゃん、明るい娘の方が。

三井 いや、ちょっと暗くていじけた感じが入っているのがいいの!

長 別に好きな女性のタイプを告白しようという時間じゃないんで。

三井 「三角関係」はハロプロでも歌唱力上位メンバーの競演だけれど、全く引くところはないね。ウザめなぐらいに歌い上げる稲葉さんに対してぐっと渋く歌うマサオ、好きずきだろうけれど私はもちろんマサオ派。歌ドキッのメロンの曲はどれもはっちゃけた感じで、きちんと「ロック」している。モーニング娘。が失ったものあるいは持てなかったものを持っているとも言える。おもちゃ箱をひっくり返したようなばらつき感、ごちゃ混ぜ感、そしてそこから生まれてくる疾走感。神の宿った「お願い魅惑のターゲット」を含めて、これぞメロン記念日、これぞハロプロって感じだね。

長 やっと三井君が語ってくれた。今まであまりに静かだから心配してたんだよって、三井君、もう寝ちゃったの?

四方 後藤真希の「歌ドキッ」での良さは去年もさんざん語ったはずだけれど、とにかくかっこいいんだよね。声がきれいだから歌い上げる系のバラードもいいんだけれど、それを少し崩し気味に歌うとかっこよくて、そしてちょっとだけセクシー。変にエロさなんか狙わないで、真っ向勝負でいいんだよ、彼女の場合は。歌唱力も安定しているしね。彼女が歌った回はどれもいいけれど、特にちょっとはげしい系の歌が好きかな。

長 それではそろそろ・・・。

四方 まだまだ。松浦亜弥についてはDVD収録曲はそっちの方ですでに語ったから省くとして、今年のコンサートの「ダブルレインボウ」「引っ越せない気持ち」もだいたい語ったとおりなんだけれど、「女 Day by Day」、これが楽しいの。松浦さん自身がとても楽しそうに歌っていて、それがダイレクトに伝わってくる感じ。松浦さんの場合は気合いを入れて歌っている曲と楽しんで歌っている曲とのいい意味での落差が大きくて、ライブでも飽きが来ないんだよね。歌ドキッの二曲はどちらも激しく勢いのある歌い回し、とてもかっこいい。一瀬君が言っていたようにたしかに松浦さんにはフォークっぽいのよりはもっとかっこいい系の曲の方を歌っていってほしいな。

長 また脱線しているし。

四方 相済まぬ。最後、中澤裕子。「桃色吐息」、この激しさ、この少し投げやりな感じ、こういうのが中澤さんには合うんだよ。安倍さんもそうだけれど、娘。オリメンって歌唱技術がどうこうとかいうのではなくて、歌うときの気合いのようなものがいいんだよね。特に中澤さんの気っぷの良さは音程がどうとかを超越している。「秋桜」のような静かな曲でも中澤さんが歌うとこの曲の持つ激しさ、荒々しさのようなものが出てくるんだよね。もう「メタボリック」がどうとかくだらない歌うたっている場合じゃないって。

長 あーあ、言っちゃったよ。じゃあ後は私が落ち穂拾いということで、「乙女の心理学」、これは歌というよりは踊りですな。実にコミカルに楽しくかわいらしい。安倍なつみも後藤真希もソロの時とは別人みたいに豹変する。プロだなって思いますよ。「NIGHT OF TOKYO CITY」、よくあの人数・あのメンバーであの曲を歌えたなという感じ。安倍なつみに加えて、保田圭、高橋愛ほかモーニング娘。精鋭部隊をそろえてまたチャレンジしてほしいな。藤本美貴「いい日旅立ち」、ちょっと投げやりな感じの藤本さんの声、歌い方がはまっている。「どうもこうもない」とかくだらない歌うたっている場合じゃないね、まったく。最後に日テレで年末に放送されたベストヒットアーティスト「抱いてHOM〜ラブマシーン〜恋愛レボリューション」のメドレー、「抱いて」の安倍なつみと高橋愛の2トップは両者気合いたっぷり、一時は安倍さんとやるときはかなりびびり気味だった愛ちゃんだけれど、もう全然負けていないね。「ラブマシーン」からの後半は誰がどうとかいうのではなくて、もう全員が「Theモーニング娘。」、圧倒的なパフォーマンスだった。というところでだいたいは触れられたかな。

四方 で、ここからどうやって絞るのさ。

長 38曲同時受賞ってことで。

四方 それは駄目。

長 じゃあ、しょうがない。全員一人一票ずつで投票ね。一人一曲だからね。

(全員投票を終える)

長 じゃ、発表するよ。

  • 小説の中の二人 / 安倍なつみ / 安倍なつみSpecial Live 2007秋〜Acoustic なっち〜 東京厚生年金会館
  • 大人へのエレベーター / 安倍なつみ / 安倍なつみコンサートツアー2007春 25〜ヴァンサンク〜
  • Memory 青春の光 / 安倍なつみ・保田圭 / 安倍なつみSpecial Live 2007秋〜Acoustic なっち〜 東京厚生年金会館
  • 抱いてHOM〜ラブマシーン〜恋愛レボリューション / モーニング娘。+OG / ベストヒットアーティスト
  • CAT'S EYE / 後藤真希 / 歌ドキ
  • 桃色吐息 / 中澤裕子 / 歌ドキ
  • ダブル レインボウ / 松浦亜弥 / 松浦亜弥コンサートツアー2007秋 〜ダブル レインボウ〜
  • dearest. / 松浦亜弥 / Hello!Project 2007 Winter LIVE
  • あゝ無情 / 松浦亜弥 / 歌ドキ
  • つぐない / 大谷雅恵 / 歌ドキ
  • お願い!魅惑のターゲット / メロン記念日 / Hello!Project 2007 Winter LIVE

って、一人一曲って言ってるだろうがああ。もう知らん、11曲同時受賞だ。

四方 去年より多くなっちゃった。

一瀬 むちゃくちゃだね。

二ツ木 それ、今日二回目。