重層的非決定?

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2007年01月22日

■ 永遠の25歳

いつものことながら仕事の流量の調節がうまくいかず、時間がとれない。一日10時間睡眠が守れない。

そんな状況でも買って貴重な睡眠時間を削って観てしまった。まっつぅこと松浦亜弥のコンサートDVD、「進化ノ季節」。

去年発売のアルバムNaked Songsをいたく気に入ってしまい、今年のエルダークラブコンサートでもこのアルバムからの曲を堪能し、このアルバム中心のコンサートを今年やるのなら見に行きたいな、と思いつつ、このアルバム発売前のライブDVDとはいかがなものだろうと思いながら、ここ最近の松浦亜弥熱に冒されて、くそ忙しいのに手を出してしまった。

感想。とりあえずもう寝たいので短めに。

さすがの貫禄。唄にも余裕がありつつ、チャレンジングな姿勢を失っていない。客を呑みつつ、サービスを忘れない。かつての自分のアイドル時代の曲もしっかり今の松浦亜弥の表現で聴かせる。名盤Naked Songsへと繋がるステージだったということか。

なっちこと安倍なつみの、どこまでもおとめちっくなステージとは対照的に、25歳の女性の、成熟した大人のステージだ。

2007年01月13日

■ 女神たちの祭典

エルダーコン、やばい。

この1行ですべて言い尽くせている気がする。帰り道、「やばい、やばい」と普段使わない「やばい」という言葉が頭の中を反復した。ハロプロにまだこれだけの力が残っていたのだ。本体モーニング娘。のいない「エルダークラブ」には、しかし、底知れぬ力が残っていた。そんなことはテレビ東京の「歌ドキ」を見ていて分かっていたつもりだったのに。

一曲一曲の凝集感が素晴らしい。すべての曲に歌い手、そしてそれを配置した演出サイドの意図が読み取れる。すべてが真剣勝負。去年のエルダークラブコンサートと比較して、各ユニット・メンバーが自分のオリジナル曲を歌うのが中心というある意味平凡な演出。しかしそれもこれも、久々に新曲を出したカントリー娘。が今のメンバーで歌う最後のライブ、今年のこのコンサートでしか成立しない、この必然。一瞬の最高の輝きを魅せるはかなくも神々しいまでのライブであった。

後浦なつみの三人が各々の個性を出して競い合う。踊りを中心としたパフォーマンスで魅せる後藤真希、「歌手」を最大限にアピールする松浦亜弥、そして性格の異なる三曲を器用に歌い分けながら、しっかり「アイドル」として場をまとめ上げる安倍なつみ。三人各々が有無を言わせぬ説得力を持ったステージを作り上げた。

それに負けじと挑みかかるのがメロン記念日。見事に一瞬でステージ全体を制する。昨年の新曲「お願い魅惑のターゲット」、メロン記念日の曲としては平均的な曲だと思っていたが、こうして生で見ると、なるほど、この曲には確かに神が宿っていた。「キスはしたくないんじゃない、解って〜」、このフレーズが頭の中を駆けめぐる。

演歌で文句があるかとばかりに前田有紀が魅せ、中澤裕子も「長老」としての迫力を見せつける。飯田圭織は悠々とおおらかな時の流れを作り出す。

もうすぐみうな、あさみが卒業し、グループとしては実質「解散」となるカントリー娘。は久々の助っ人のいない単独で歌う新曲「革命チックKISS」を歌う。この曲の底抜けに明るい曲調が、「最後」の哀しみを逆説的にかき立てる。「最後」を記念しての、事務所サイドからのいわば「ラストプレゼント」、粋な計らい。年齢的に「エルダークラブ」とハロプロ年少組の「ワンダフルハーツ」の間に来るユニット、しかしそれが「エルダークラブ」所属になったことが、エルダーコンしか見ない私にとってのプレゼント。あさみ、みうなの、私にとっての最後のステージ姿を目に焼き付ける。

モーニング娘。初期メンバーによる「未来の扉」、ついぞ行かなかった初期娘。コンサートを今ようやく見ることができた、そんな気がする。たった一曲だけなのに、初期娘。コンサートを堪能した気になれたりする。

松浦亜弥・稲葉貴子・大谷雅恵・柴田あゆみ、CD発売時のオリジナルメンバーで披露された「三角関係」。松浦亜弥、歌詞を間違える。途中で気づいたようだが、なかなか修正も効かず、1小節程度間違ったまま歌いきる。自分のパートを歌い終わって、後ろを向いているとき、天を仰いでいた。元々の振りがそうだったのかどうかは分からない。でもそうした姿がとても愛おしくてちょっとだけ抱きしめたくなった、もちろん妄想だよ、放っておいてくれ。

目で追いかけていたのは結局大谷雅恵。あの堂々たる脚、あれこそ日本女子の脚だ。ちょっと妙なリズムの踊り、あれこそハロプロの鏡だ。あの微妙な、でも嘘のない笑顔、あれこそ日本男子の心のオアシスだ。

2007年01月09日

■ 妄想の中

復活タンポポコンサート。ゲスト安倍なつみ。

タンポポの名曲「たんぽぽ」を歌うところのMC。

飯田圭織「さあ、ここからなっちにも加わってもらって、『たんぽぽ』を一緒に歌います」。

安倍なつみ登場。

矢口真里「今から『たんぽぽ』歌うんだけれど、なっち、歌える?」

安倍「えー、歌えるさあ」

飯田「なっち、CD聴いてくれたんだ」

なんてシーンがあったら、泣く。


蛇足な補足説明。

初期モーニング娘。時代、「うたばん」の「モーニング娘。の懺悔」というコーナーで、タンポポのCDを聴いていない、という懺悔をしたメンバーがいた。その懺悔をしたのが誰かを巡って真っ先に疑われた安倍さんが、司会からタンポポのCDの曲から好きな曲を挙げろといわれて、挙げたのが「たんぽぽ」。しかしあまりにも自信なさげにおずおずと名前を挙げたために、「犯人」が安倍さんであることがばれた。そのとき飯田さんのかなり本気で拗ね、怒っている顔が画面いっぱいに映し出された。

「うたばん」名場面の一つ。

2007年01月08日

■ タンポポ

ハロプロコンサートで矢口真里さんが久々に「歌手」として舞台に立ち、保田圭さんと「ウソつきあんた」を歌った件だが、どうせなら何で飯田圭織さんと二人で「タンポポ」をやらなかったのだろう、とふと思った。まあ、タンポポよりも保田圭さんとの「2期」の絆を大切にした、ということか。それはそれで確かによいことだ。

どうせならもう勢いで、初期タンポポ限定復活コンサートとかやればいいのに、と思う。まあ、そんな「懐かしのアイドル」、懐メロみたいなことをやるにはまだまだ若すぎるのか。でも10周年記念の一環としてだったら、ありという気もする。

ゲストに安倍なつみを呼んでくれたら私も行きます(この安倍ヲタが〜)。

2007年01月07日

■ 見ないで語るエルダーコン

ハロプロコンサート、エルダークラブ公演のセットリストを見る。

ざっと目を通したときの印象は、去年と比べるといまいちかな、というものだった。去年は普段は絶対見られない組み合わせで、普段はあまり目立つチャンスのないメンバー(ex.大谷雅恵)がおいしいパートをもらっていたりして、かなり良かった。それと比べると今年のは、かつてのごく普通のハロコン(からモーニング娘。を省いたもの)だった。各メンバーにソロ曲があって、それを並べるのが中心。

なんだか後退したように一瞬思ったが、そうか、今年はこの形式でできる久々にして最後のチャンスだったのか、と思い直す。カントリー娘。が久々の新曲、そしてメンバー二人の卒業。

回顧ファンとして目を引くのが、「ウソつきあんた」「未来の扉」の二曲を1,2期メンバーが歌ったというところ。ほう、と思いつつ、少し違和感が残る。はて、この二曲って1期メンバーだけだった頃のアルバム「ファーストタイム」収録曲じゃなかったっけ。1,2期メンで歌うのなら、当然「セカンドモーニング」からじゃないの?私の勘違いでした。「ファーストタイム」にも2期メンは参加しています。なつみるくさん、ご指摘ありがとうございました(コメント欄参照)。保田圭さん、矢口真里さんの2期コンビが歌うのは「乙女の心理学」ってこれは保田さんと市井ちゃん(市井紗耶香)の曲か。で、1,2期メン全員で歌うは「NIGHT OF TOKYO CITY」だったら、本当に泣けるのに。まあ、安倍(なつみ)さんが「矢口と一緒に歌えてうれしかった」とか何とかいったらしいから、もう何でもいいんですけどね。

なっちこと安倍なつみは冒頭でセカンドアルバムから二曲。元気の良いの曲とゆったりした曲、二つの顔を見せるというのは悪くない。でもこの二曲は個人的にはソロコンとかで聴けばいいし、他のメンバーのファンからすればなじみのない曲だろうし、ちょっと微妙な選曲だったかも。ここは一発「チェインギャング」ぐらいをかましてほしいところ。最新シングル「甘い果実」は当然の選曲。

松浦亜弥、「メロディーズ」「dearest.」「オシャレ!」、この選曲やよし。安倍さんと違って、個人的にソロコンサートとか行ったことないし、一度は是非じっくり聞いてみたいところ。さらに行く気が高まる。でもそれより松浦さんのソロコンに行きたくなってきた。「2年前の私では考えつかない」。

そしてそして、極めつけが「三角関係」。オリジナルメンバー(含大谷雅恵)でこの曲を歌うとは。言葉が続かない、ただ、見ろ、と。

2007年01月05日

■ 新人事

モーニング娘。より現リーダー吉澤ひとみ卒業とのニュース。

他の4期メンバーと違い、卒業後のユニット構想などは明確になっていないが、立ち位置、キャラもはっきりしているので、フットサルでの実績を元に、幅広い活躍の場が用意されることだろう。ついでに娘。1−4期メンバーが全員卒業したわけだから、恋愛レボリューション21やらザ☆ピ〜ス!が卒業メンバーだけで完全に無傷で行えるようになる。実に素晴らしいことだ。こちらにも(勝手に)期待することとしよう。

残されたモーニング娘。のほうだが、一時は「泥船」呼ばわりもされたものだが、今やすっかり「本体」としての存在感を取り戻している。

その娘。の新人事も併せて発表された。新リーダー藤本美貴、新サブリーダー高橋愛。

リーダー藤本美貴についてはサブリーダーからの持ち上がりということで、完全に既定路線。娘。メンバーとしても芸能歴からしても5期よりも後輩になるが、4期加入時のオーディション受験者であり、かつ最年長ということで、「格」としては4.5期扱い、ということなのだろう。それも前回サブリーダー就任時よりわかっていたこと。実際、それだけの風格は十二分にある。中澤裕子型のリーダーシップを発揮できるものと思う。

サブリーダー高橋愛もこれまでのリーダー、サブリーダーの人選を見れば、ほぼ既定路線。「期」順(藤本を4.5期と見て)、そして同期でリーダー・サブリーダーの独占はしない、卒業を控えたメンバーは選外、同期なら年齢順。きれいに法則ができている。とにかく「格」重視の事務所、この手のことでは全くサプライズは起こさない。

高橋愛にサブリーダー(そして来るべき日にはリーダー就任も考えられる、「卒業」順にも寄るが)というのは大丈夫だろうか、などと不安視する向きもあるようだが、むしろここはしっかり努めてほしい。彼女は本質的に「アイドル」志向が弱い。そうであるだけに将来的には指導者的な立ち位置も期待される方向に進むのではないか(逆に先天的「アイドル」安倍なつみは指導者なんて立場には金輪際立たない)。さればこそ、今モーニング娘。でサブリーダー、リーダーを務めることは彼女にとって大切な経験となるだろう。

■ エルダークラブ公演に思う

ハロプロコンサートエルダークラブ公演が始まった。といっても私は行っていないのだが。13日大阪公演には行ってみてもいいかなあ、などとも思うが、値段も高いし、当日券がある保証もないし、今のところ未定。エルダーコンにはモーニング娘。「本体」がいないのは残念だが、エルダークラブにはメンバー全員に一定の思い入れがある。去年のはDVDで鑑賞しただけだが、全くといって良いほど無駄がなかった。

娘。原理主義者の私はかつてはハロコンでは松浦亜弥さんがなあ・・・などと思っていたこともあった。同様に後浦なつみコンサートでも同じようなことを思っていた。

今は違う。すっかり転向した。エルダーコンもいいが、今なら後浦なつみコンでも腹の底から楽しめる。エルダーコンはやはり人数が多すぎて、いまいち焦点が絞れないところがある。後浦なつみコンを生演奏をつけてやれば、なんだかんだ各メンバーのファンは喜ぶのではないか。かつては各々のファン層の志向が違っていた三人だが、今は接近しているように思う。後藤さんのファンは少し違うものももっているとも思うが、いずれも「歌」への思いが強い。

ソロコン、ハロコンとは別に後浦なつみコンも継続的に行う。他のコンサートのような踊り、パフォーマンスよりも、とにかく「歌」に焦点を絞る。基本着席して聴くスタイルにする。いいねえ。ついでにこっそりと大谷雅恵も紛れ込ませる。素晴らしい。さらにゲストとして高橋愛も呼ぶ、おお、最高だ、って書いていてだんだんむなしくなってきた。