2008年01月19日
■ かしまし娘。
エルダークラブコンサート最終、大阪公演鑑賞。
なるほど、「ハロコン」ですな。その道一筋、出演者の中の一人だけが好きで他にはあまり興味がない、この界隈で言う「右翼」にはあまり面白くないライブかも。
私はなんだかんだ「エルダー」DD(メンバー全員を応援する姿勢)要素を多少なりとももっているようで、十分いいライブだったと思った。
特に今年から新たにエルダークラブに加わった美勇伝がとても良かった。正直メンバーの歌唱力はメロン記念日に平均で大きく劣るし、ユニットのコンセプトもどちらかというとまじめ・優等生キャラたるべき石川梨華さんに「エロ」路線をやらせるなんてアホなことをやるし、でやや距離を置き気味だったけれど、昨年秋期のモーニング娘。コンサートと今回と続けて見て、いや、これはなかなかのパフォーマンススキルを持ったグループだと思った。歌唱というところに限定すると正直メロン記念日とくらべると辛いが、それを除くと十分に互せるレベルだな、と。
ちなみに今日は梨華ちゃんの誕生日だった。道理で妙にチケットが取りにくかったわけだ。それでも無理に観客側が企画を行うわけでもなく、演者が主導できちんと観客を巻き込んで誕生日を祝えた、それもよかった。
後は吉澤ひとみ、相変わらずしゃべりが達者、聞き手を喜ばせる術を知っている。モーニング娘。「黄金期」を築いた4期メンバー二人がエルダーに加わることで、昨年とはまた少し空気が代わる。
松浦亜弥、昼公演では「渡良瀬橋」でたぶん少し歌詞を飛ばす。うっかりミスなら別に私は気にならないが(それも愛嬌、というのは甘すぎるのか?)、今公演、あまりにそういうことが多いらしくて、喉か顎の調子が悪いんじゃないかと心配している人がいて、それなら確かに心配。それにしても「渡良瀬橋」、今更ながら名曲だ。この選曲にはいろいろ不満がある人もいるようだが、私はこの曲を聴けて良かった。森高千里、中々いい詞を書く。そしてその詩の世界に松浦亜弥がぐっと入り込んで歌う。
安倍なつみは今日は「グループ」モードということで、よろしいのではないか。「ソロ」モードは生演奏の方で存分に発揮していただくということで、彼女の歌の世界を作るというよりも会場全体の雰囲気をもり立てる方に力を注いでいたという。そういう意味でなら今更ながらの「だって生きてかなくちゃ」の選曲も納得できる。
最後のモーニング娘。メドレー、グループモードの安倍さんと、そして中澤裕子の気合いの入った煽りで、これはやはりたいしたものだ。昔の栄光にすがっているなどといわれようとも、これはもう堂々たる芸なのだ。毎年、石川さゆりが「津軽海峡冬景色」を歌い、前川清が「そして神戸」を歌い、北島三郎が「与作」を歌い、五木ひろしが「横浜たそがれ」を歌い、香西かおりのバックにモーニング娘。が踊り、フランク永井と美空ひばりがトリをつとめる、それでよいのと同じだ。
そうなのだ、これはハロプロにおける「紅白歌合戦」のようなものなのだ。そうであればこそ、前田有紀のド演歌を聴くのもまた一興というものだ。
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