重層的非決定?

« 2006年07月 | メイン | 2006年09月 »

2006年08月28日

■ 宝石箱

帰宅。普段通り仕事いって、普段よりちょっと遅くに帰宅。関西でやってくれると楽でいい。

簡単な感想。小さな宝石箱のようなショーでした。

「小さな」というのは客が普段のコンサートと比べれば少なかった(といってもディナーショーで500人は詰め込みすぎじゃないのかとも思うが、私は席がかなり前の方だったので、「こぢんまり」感を楽しめた)というのと時間柄普段のコンサートよりも短かったということ。全体的にこぢんまりとしたゆったり、まったりしたショー。

照明がきれいで、安倍さんの衣装やステージかきらきらしていた。曲も(安倍さんの曲はほとんどがそうなのだけれど)小品の佳曲という感じの曲が多くて、ぎらぎら派手ではないけれど、すべての曲がきらきらきれいに輝いていた。抽象的な表現だけれども、そんな感想。

MCは二回。ちょっと少ない。リボンの騎士の話題が出るかと思ったけれど、小川麻琴さんもといマコトの卒業が自分の卒業の頃のことを思い出して感慨深かったという話がらみでちらりとふれただけ、後は愛犬ボロさん(尊敬しているから「さん」付けなのだそうだ、飼い犬をどう尊敬しているのだ?)をお風呂に入れた話、そして秋のミュージカルとそこで使われる新曲の話題。

「22歳の私」はかなり歌詞が飛ぶ。小川さん卒業がらみでいろいろ来るものがあったらしい。まあ、安倍さん名義のイベントではアクシデントも楽しみのうち、より技術的な高みに登ることを期待する向きには批判的な思いもあるだろうが、私は安倍さんの醸し出す空気を吸いにいっているので、その限りでは一行気にならない。ただほかの演者もいる場面では注意されたし。 「リボンの騎士」とか「リボンの騎士」とか「リボンの騎士」とか。

以下、即物的なお話。

客は、なんというのか、「アイドル」のライブの客ではないです、全体的に。4,50代のおっさんもといおじさまが結構目についたりする。80年代下手したら70年代アイドルのファンやってたでしょ、あなた、という感じの。普通に部下もいる会社員という感じで、ホテルにいるとそんなに違和感がない、という。コンサート会場で見かけると結構驚くけれど。おまえが言うな。すみません。

30代前半から後半ぐらいの女性もけっこういた。お子様連れも見かけた。というか餓鬼、もといお子様に26000円のチケット代払うか?

服装は全体的にはまともだったような。ラフな格好の人もいたけれど、全体的にホテルにいて異質な集団というほどの格好でもなかった、ような。

曲中に手を高く掲げて踊るのは止めてください。一番前のテーブルでそんなことをされたら後ろの人の視界を遮る。そのぐらいの想像力も働かないのか。スタンディングのライブと違って皆じっくり座って曲を聴き、安倍さんを見ようとしているのだから、前の席に座っている人もその程度の配慮はしてもいいんじゃないか。もう一回衣装替えがあったら、注意しにいくところだった。こんなので視界を遮られるのだったら、普段のコンサートと変わらないじゃないか。というか、ファミリー席の方がまし。あなたが熱心なファンなのはわかったから。他の人の思いを妨げないでください。

食事は、まあアルコール代込みで6000円程度、私の価値観で。前菜、魚、肉、デザートどれも普通においしかったけれど、普通。パンはいまいち。スープがないのが残念。

となるとショー代は2万円か。席が最後尾だったらかなり微妙な価格かも。

■ 下見

暑くて暑くて忘れられない夏。

そんな夏の締めくくりに今日はなっちこと安倍なつみ、ディナーショー、26000円也。自分への誕生日プレゼント代わりに。

大阪には週に三日来ているが、会場のホテル阪急インターナショナルなんてところには行ったことがない。というので、昼休みに仕事場から抜け出して下見に行く。思ったより遠い。15分ぐらいか。仕事場を18:30ちょうどに抜け出せば結構ぎりぎりでいい感じに会場に到着できる。

下見ついでにそこで昼ご飯を食べようかとも思ったけれど、晩ご飯にごちそうを食べるのだから、と思い直して仕事場そばの松屋でわさびとろろ牛飯を食す。味が濃すぎて、うんざりする。最近夏ばてのせいか、年のせいか、あっさり薄味の食事の方がよくなってきた。

特に内容はない。単に前哨戦あるいは前祝い代わりの更新。

2006年08月26日

■ リボンの騎士再び

締め切りの仕事が二つ迫っているのに、東京に行って来ました。日帰りで。

朝8時に家を出て、のぞみで東京。中央線特快で新宿に出たら、12時前。最初は余った時間靖国神社見物にでもいこうかと思っていたが、靖国神社の場所をよく把握していなかった。何となく新宿にあるものだと思っていた。わざわざ電車を乗り継いでまでいくほどの気もなく、時間も微妙だったので、歌舞伎町を散策。昼ご飯はミュージカル会場の「小春カレー(*1)」1000円也を食するつもりだったが、会場入りするまでの時間が微妙に余っていたのと歌舞伎町で890円でパスタ、サラダ付き、パン、ドリンク飲み放題というとてもお得な店を見つけたのでそこでそのまま昼食。結局小春カレーは試せず。

ミュージカル昼の部だけを見て、東京に戻って新幹線。安倍さんラストの夜の部も見たかったのだけれど、これを見ると東京に一泊するか、夜行バスで帰るかになる。ちょっと辛い。

金曜の17-18時台というのは新幹線の指定席を押さえるのが結構難しく、のぞみをあきらめてゆっくりまったりひかりで帰る。家にたどり着いたのが21時前。風呂はいってドラマ二本見て今日の公演の評などをネットでつらつら見てこの時間。仕事締め切り前とは思えない。

とりあえず感想をざっくりと。安倍なつみ演じるフランツ王子。何となく安倍さんの男役というと「安倍かわもち*2」君を思い出して、コミカルなフランツを演じているのだと思っていたら、実際見てみたらとてもシリアスなフランツ王子だった。そういえば安倍さんはドラマではシリアスな演技が多かった。期待していたよりも「なっち」度が低めというか。

松浦亜弥さんのフランツ王子の方がコミカルな雰囲気だった。安倍さんは安倍さんの頭の中にできあがったフランツ王子を演じようとした感じ、松浦さんは自身の持つ「松浦亜弥」のイメージの中にフランツ王子を宿らせた感じ。きっと安倍さんの頭の中のフランツ王子は、いわゆる「白馬の王子」然としていてとてもかっこいいのだろう。でも安倍さんが男役を演じると「かっこいい」というイメージとは少しずれる。その辺で苦心したのかな、とか思ったり。

私のイメージの中ではフランツ王子はちょっとお馬鹿な役所なので松浦フランツの方がしっくり来たかもしれない。ちなみに石川フランツは見られなかった。いずれにせよ、ゲストの二人(辻希美さんゲストの回は見ていない)とも、もっと「ゲスト」として浮いた感じになるかと思ったけれど、ちゃんと劇中のフランツ王子になっていた。

今日は高橋愛さんがよかった。前回はちょっと発声が不安定だった気がしたが、今日は声の伸び、声の透明感、男女役の切り替え、抜群だった。ただサファイアという人物自体が個人的にあまり面白みを感じないのが何とも。男女二つの魂を持っていたり、「姫」でありながら剣の腕が抜群だったり、設定はいいのに、行動が中途半端。フランツ王子のように猪突猛進単細胞生物とか、魔女ヘケートのように悲しさに満ちたエゴイストとか、そういう「キャラ」の立ち方が何とも弱い。まあそんなところも含めて高橋さんが適役ともいえるかも。

リボンの騎士鑑賞は今日で二回目、同じミュージカルを二回も見るとは、しかも今回は4万円弱の出費とは己の金銭感覚はどうなっているのだと思いながら、しかし今日も思い切っていってよかったと思った。というか、私東京に住んでいたらたぶん10回ぐらいいっているな。

*1 劇中で久住小春が劇場内の売店で売っている1000円のハンバーグカレーをさりげなく、もとい露骨に、宣伝しているところから、「小春ちゃんのカレー」と呼ばれている。

*2「ハローモーニング」内のコントコーナーでかつて安倍さんが演じていた小学生の男の子の役。

2006年08月19日

■ 思い出作り8万円

一番危ない王子こと安倍フランツ(1)をどうしても見たくなって、25日午後の部のチケットを押さえてしまう。21列。前回が12列だったのでかなり後ろになるが、まあ仕方がない。

宿泊するのはもったいないので、午後の部だけで日帰り。京都東京往復新幹線代26,000円プラスチケット代9,500円。おまけに今月は28日には26,000円使っているし、CDやらDVD代もかかる。全部で8万円ぐらいは使った計算か。

まあ、一夏の思い出作り代ということで。


*1 サファイアが剣を交えるフランツ王子役を務める3人(石川梨華、松浦亜弥、安倍なつみ)の中で誰が一番危ないかと質問され、高橋愛「安倍さんが一番危ないです」と即答。そばにいた松浦さんが「安倍さん、剣の動きがなかなか覚えられないんだって。『普段使わないじゃん』って」とフォロー?

2006年08月18日

■ 僕たち女の子

仕事でずっとテレビなどを見られなかったので、その分を取り戻している。

ワイドショーではリボンの騎士がらみの話題を取り上げている。その中の高橋愛、安倍なつみ出演分より。 男性インタビュアーの持って行ったぬいぐるみ(うち一つはインタビュアーがモデルとなっているらしい?)をプレゼントされて、どこに飾るか、という問いに対する回答。

高橋愛「ベッドの横に」

安倍なつみ「トイレとかかな」

さすがに安倍さん、お手本通りのぼけ。一方の高橋さん、文字だけを起こすととても女の子っぽい感じなのだが、例によってこの回答をした後にいつもの「うひゃひゃ」笑い。男性に対する女の子の「ベッドの横」という言葉のもつ威力を見通しているのか、何も考えていないのか、判断ができない。手強いぞ、高橋愛。

つづいて高橋愛も安倍なつみも男性役を演じるという話から。

高橋「生まれ変わったら男になりたいですね。女はいやです」

インタビュアー「何でそう思ったんですか」

高橋「もう女はいいかなって」

インタビュアー「はやっ。おいくつでしたっけ」

高橋「今、19歳です」

19にして「もう女はいい」と言う高橋さん、どんな人生を送っているのだ。

安倍「生まれ変わったら女にまたなりたいんです」

インタビュアー「(女であることの)いいところはどんなところですか」

安倍「ワンピースとか着れる」

高橋「確かに着れる」

高橋さんが例によって何とも微妙なつっこみを入れているのだが、それはともかく安倍さんは永遠の女の子なのだ。

■ リボンの騎士

モーニング娘。ミュージカル「リボンの騎士」を観た。

正直これまでミュージカルというのは余り興味を持ってはいなかった。ミュージカルを観るぐらいならコンサートを観る方がずっと価値があると思っていたし、実際これまでミュージカルを観たこともなかった。

今回観にいこうと思ったのはただただ高橋愛が主演で、しかも彼女があこがれ続けてきた宝塚歌劇団の協力を得たミュージカルということで、高橋愛にとって一世一代の舞台であろうと思ったからだ。早い話、私はミュージカルを観にいったのではなくて、高橋愛を観にいったのだ。

しかし見終わった後、「ここのところのこういう展開は気にくわないな」などと思っていった。出演者を観にいったつもりが、しっかりと出演者が作り出した世界を堪能していた。私は高橋愛ではなくて、確かにミュージカルを観ていたのだ。

物語の筋書きはどうあれ、そうした中にある私にとっては瑕疵と思える部分などがささやかなものとしてしか思えないぐらい、ミュージカル全体はよかった。映画やドラマは結局のところ筋書きに納得がいかないと本質的な満足は得られないのだが、今回のミュージカルはそうではなかった。歌の美しさ、それによって紡ぎ出される世界の美しさに十分満足できた。声の重なり、初期モーニング娘。が志向していたものが再び見事に再現されたというところに、モーニング娘。の精神が脈々と受け継がれていたことを改めて感じられた。

演出もよかった。脇役は脇役でしかないものだと何となく思っていたが、出演者全員に各々見せ場がしっかりあった。そして各々のよき部分がしっかり引き出されていた。特にモーニング娘。最後の仕事となる小川麻琴がコンサートではなくて、ミュージカルの「脇役」としてその仕事を終えることに当初何とも言えないもどかしさを感じたものだったが、今は彼女のモーニング娘。最後の仕事を飾るにふさわしいものだったと思っている。悪役なのだが、コミカルでどこか抜けていて、憎めない人物で、それがひょうきんで可愛い彼女の魅力を十分に引き出せていた。モーニング娘。の歌で目立つ場面が余り与えられていない彼女にとって、むしろこのミュージカルの方が彼女の魅力を感じる上でよかったのではないか、とさえ思える。

神や王を演じるえびらさんは限りなく荘厳、王妃演じるマルシアさんの歌は「ふりむけばヨコハマ」以来久々に聞いた。ずっとテレビのバラエティなどでしか観ていなかったので、久々に歌を聴けて嬉しかった。

ゲストが演じるということで、顔見せ程度のものだろうと思っていたフランツ王子は思いの外、見せ場が多かった。準主役だったのか。私が観た回は松浦亜弥さんだったのだが、全くゲストという感覚を持たされることもなく、ごくごく自然にフランツ王子としてみられた。後で台本を読み返してみても、松浦フランツの顔しか浮かんでこない。とりあえずもともと性格的に男っぽい松浦亜弥には非常に合った役どころだったという気もする。そしてまたこれほど見せ場があるのであれば、やはり安倍なつみの演じるフランツも観ておくべきだったか、と改めて思ったりもする。

もっとも印象に残ったのは、他の人たちとの感想と重なるが、藤本美貴演じる魔女へケート(通称ヘケティ)。モーニング娘。ファンの間で認知されている藤本美貴のキャラクターと何とも言えない重なりを見せる。表面的には怖いが、その一方で人の情を求めて止まない寂しがり。自らに与えられた運命を上手く受け止め、楽しみつつも、こころの奥底にはそれに抵抗する強い意志。魔女の持つ意地悪さと悲しみを実に見事に表現していた。

唯一私にとって残念だったのは物語の結末である。高橋愛演じる男女二つの魂を持った主人公サファイアが、それまでずっと運命に抗い、自らの将来を切り開こうとしていたのに、最後になって、ただの「女」としてフランツの求愛を受け入れ、あっさりフランツ王子に国全体の命運をそのまま預けてしまう。いくら口先で男女が平等だと歌ってみても、結局ここで描かれている世界は夫唱婦随の世界ではないか。やはりサファイアには自ら大臣と対決し、シルバーランドの女王として歩んでもらいたかった。おそらく「女の幸せ」=結婚というのとは違った人生設計を描いているであろう(あるいはそうであって欲しいと私が願っている)高橋愛にはそういうサファイアをこそ演じてもらいたかった。それでは原作と話が違ってしまいすぎる?些細なことだ。

しかし、このミュージカルは話の筋書きをどうこう言うべきものではないのだろう。登場人物の背負う運命や役割や感情を演技や歌でいかに表現し得ているか、そうした意味では文句のない仕上がりであった。このミュージカルがモーニング娘。最高の仕事というほど私はモーニング娘。の仕事を観ているわけではないが、しかしミュージカルの中ではこの「リボンの騎士」が最高だ。生まれて初めてミュージカルを見た私が断言するのだから、間違いない。

2006年08月10日

■ 夏イベント

今日はなっちこと安倍なつみさんの誕生日&リボンの騎士出演日か。だいぶん前から安倍さんファンがそわそわしているのを見ていて、何となくこの日は休日だと思っていたが、普通に平日だった。休みを取るために調整などをしている皆様、お疲れ様です。

さらに一昨日には「ともえちゃんフォークジャンボリー」なるイベントに安倍さんが登場する、というのでそちらもまたリボンの騎士以上に気になる安倍さんファンにとっての一大イベント。お盆を休まず、そのあたりにまとめて休みを取る、という人もいるのだろう。

私は休みならいつでもとれるけれど(その代わりというわけでもないが、お盆はしっかりお仕事)、東京にまで行って、滞在するほどのお金も気力もない。東京までの往復費用26000円弱、ふむ、こっちのほうがよかったか。しかしやはり東京までの往復時間5時間、この暑さの中、外出すること自体がおっくうなので、非常に敷居が高くなる。

イベントの内容は気になるけれど、話を聞けばうらやましくなる、というので、イベント報告がなされているブログや掲示板を片目で読んだりしている。

というので上記二つのイベントはスルーしたのだけれど、とりあえずリボンの騎士は8月14日には見に行くことにした。ちょうど仕事で東京に行くので、そのついでに。安倍さんは出ないけれど。と、調べてみたら松浦亜弥さんの出演日か。

安倍さんと主演の高橋愛ちゃんの絡みは非常に見たかったのだけれど、仕方がない。この公演は愛ちゃんの晴れ舞台をこそ見るべきものだ、ということで納得している。というより、非常に楽しみ。愛ちゃん愛ちゃん。

東京にまでは行けなくても、関西に来るときぐらいは、ということで東京往復とほぼ同額のイベント、ディナーショーのチケットがようやく届いた。8月28日は仕事で大阪にいるので、18時30分で抜け出せばちょうど間に合うはず。

他会場のレポートを読むと、食事はフルコースで値段だけのことはある内容らしいのだが、人を詰め込みすぎて、全然余裕がないらしい。養鶏場でフルコースを食べさせられるような感じなのだろうか、なんとも「貧しい」気がする。それだったら食事は洋食屋のハンバーグでもいいから、もっとゆったりできる席を用意してくれ、などと思ったり。というか、飯はいいから「フォークジャンボリー」で歌ったような曲も入れてちょっと長めの公演をしてくれた方がうれしいかも。26000円払ってゆったり2時間安倍さんの歌としゃべりを聞く、贅沢な話ではないか。