重層的非決定?

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2009年08月09日

■ 河口湖III

MC。宿泊した先がホテルじゃなくてコテージみたいな所だった。電気とかついてなくて、不気味な雰囲気。部屋に入ったら、何かがいて「きゃっ」といったら自分の姿が鏡に映っていただけだった。スタッフに笑われた。ここに一人で泊まるの?と聞いたら平然とそうだよ、といわれた。怖いなあ、と思いつつ、シャワーハットを被ってテレビとか見ていたら、何かかさかさと音がする。かさかさ現象ってあるじゃないですか(いやない)。それでもう怖くて、いろいろ探し回って気づいた。シャワーハットがかさかさ鳴っていたんだって。さあ、次の曲「やんなっちゃう」。

安倍なつみの「落ちがない」が売りのMCにしては綺麗に落ちていた。なかなかしゃべりも好調。

続く「小説の中の二人」はもう絶品。安倍さんの歌唱は安定していて、かつ気合いも入って、切ない感情がにじみ出てくる。これは本当にどこに出しても恥ずかしくない歌唱。そしてそれに都留さんのヴァイオリンが実に上手く絡んで曲の世界をもり立てる。

いったん衣装チェンジに安倍さんがはけると、バンドメンバーが待ったりした曲を演奏。所々にメンバー一人一人を際だたせる箇所があったりと、「つなぎ」とは思えない凝った演奏。なのに、くだんの三人組、当たり前のようにしゃべる、しゃべる。バカバカバカ。「森へ帰ろう」を聞いた直後の反省はどこへやら、また心の中で毒づく。

安倍なつみ再登場とともに東京公演と同様、バンドメンバーが増える。「くちびるで止めて」。東京公演でも実にいい感じだ、と思ったが、いやはや東京公演は駄目でした。音響が。今日はドラムの音がきちんと聞き分けられる。あとの曲ではAsamiちゃんのコーラスも鮮明に聴けた。野外ホールなのに、普通のホールコンよりも音響がいいって。というより、東京公演、ちょっと音響面ではまずかったんじゃないか。

そしてアンコール。曲が増えることは事前情報からもほぼ確定。そしてアンコール2曲目にきました「トウモロコシと空と風」。この曲がくれば当然?お遊戯教室。お遊戯教室といえばお子様、ということでオープニングのお子様たち、再登場。安倍さん、幼稚園の先生、というより保母さん状態。ご本人は「欽ちゃん」になった気分とか行っていたけれど。ファンたちも幼稚園児気分に戻って、必死にお遊戯教室。それを見た安倍さん、子どもたちに向かって「お兄ちゃんたち、すごいでしょう?」。

最後に子どもたち一人一人に感想を聞くと、「もう一回やりたい」とリーダー格の少年。それで急遽、お遊戯教室のキモの部分をやり直すことに。ハプニング大好きな観客たち、大喜び。確かにこれぐらいのハプニングはあったほうがライブ感はあるかも。

通常ラストの「空 LIFE GOES ON」が終了、あと一曲あるだろうことは想像できたが、ダブルアンコールを挟むかと思いきや、そのままもう一曲、ファンの愛唱歌「愛しき人」。今回セットリストからはずれていたが、あたかもこのために温存したかのよう。まさにファンのつぼを押さえた構成。

そして最後に、いつの間にか開いていた天井、その空へ向かって花火が。2階席からは微妙に見えづらいところもあったし、まだ時間が早すぎて空も明るすぎたけれども、実にすてきなプレゼント。しゃがみ込んで花火を見る安倍さんと、花火とどっちに目をやればいいのか少し悩んだけれども、安倍なつみと一緒に見る花火、というのも貴重な気がしたので、花火を中心に見る。

最後ステージから去るとき、いつも通りステージ横からはけようとするもスタッフに止められる。どうも安倍さん、段取りを間違えたらしい。最後、後ろに開いた芝生の上、森をバックにして、手を振りながら去っていった。その心は「森へ帰ろう」ということか。

ツアーファイナルの本公演に特別に付けられたサブタイトル「新たな誓い」を巡って、ファンサイドでは微妙に気持ち波立つ人がいたみたいだけれども、特段のことはなし。これまでどおり歌っていくから「付いてきてね」。私はそれ意外は考えられなかったので、そのあたりではまったりしていたけれども。安倍なつみのこの部分の揺るがなさには絶対的な確信を持ってみていられる。

投稿者 althusser : 2009年08月09日 23:29

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