重層的非決定?

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2009年01月07日

■ 古き良き伝統

安倍なつみと矢口真里がレポーターとして出演した「世界の村で発見!こんなところに日本人」。これは中々実によい番組であった。この二人が出ているとかは関わりなく(といっても出ているから見たわけだが)、番組そのものとして面白かった。

しかしその面白さはここで書けるようなたぐいのものではない、見てない人は再放送でもあればまた見てください、というしかない。とりあえずここで書くべきこととして、「モーニング娘。」ファンとしてはやはり「なちまり」がポイントだ。

最初にカメラが二人並んでいるのをとらえたシーン、安倍なつみはきょとんとして何となく初々しく、矢口真里はそれからするとやはり落ち着いた雰囲気。そういうシーンからしても、その他諸々のこれまでの「記憶」からしても、頼りない安倍なつみをしっかり者の矢口真里があれこれフォローするのだろうな、と今後の二人の道中を想像する。その後、「アイスランドはどこか」と問われて、地図も何もない中空の明後日の方向を指して、「こっち?」と答えた安倍なつみと、「またまた〜」という表情を浮かべつつ、それにあえて乗ってみた矢口真里の姿を見て、その思いを強くする。

しかし道中は中々どうして、安倍なつみが結構「お姉さん」っぽく振る舞っているのだ。強風の中、矢口をかばうようにする仕草、ヒッチハイクをするとき、先にターゲットに駆け寄り、身振り手振りでやりとりする様、バスターミナルの窓口で英語混じりに問い合わせをする様、あ〜なっちは自分がしっかりやらなきゃ、と思っているのだなあ、と。

1998年「抱いてHold on me」のキャンペーンのシーンを思い出す。このときは矢口真里はまだ加入してまなし。移動車から出て、大勢の観衆が待つステージに登場する場面。安倍なつみは「怖い、怖い」と言って後輩矢口真里の背中に隠れるような仕草をした。それと比べて10年で何たる成長ぶり!

しかしやはりなんだかんだ矢口はあれこれ気を回して安倍なつみをフォローしているものだ。「姉」を立てつつも、良く気のつく賢い「妹」として実に上手く場をコントロールしている。頼りない姉を立てつつ、それを支えるしっかり者の妹、今のモーニング娘。に同じ構造が反復されていることを思い出す。「頼りない?リーダー」高橋愛、それをなんやかやと支える新垣里沙と後輩たち。なるほど、モーニング娘。の伝統の一つなのだ。

投稿者 althusser : 2009年01月07日 16:57

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