重層的非決定?

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2008年07月05日

■ 今でも変わらずあなたが好きだけど

本来こちらが主でなければならなかった。ライブの内容について。

不満点。昨日に引き続き一曲カット。それもよりによって私が一番(ちょっと嘘)楽しみにしていた曲を。別にカットしてもいい曲がほかにあるのに。「どすえ」とか「どすえ」とか「どすえ」とか。「トウモロコシ」もいい加減にもういいでしょう。振り付け講座がどうというよりも、この曲自体私はそんなに好きではない。安倍さんがこの曲に思い入れがあるのはわかるけれど。どうせ娘。時代のソロ曲をやるのなら「せんこう花火」の方がいいのに。

「たからもの」と「小説の中の二人」は秀逸。「I'm in love」もいい。今井美樹の曲「PIECE OF MY WISH」も良かった。この四曲を歌う安倍なつみはどこに出しても恥ずかしくない安倍なつみだ。「たからもの」は神戸震災をテーマにした曲で、私にとっては反則的に胸に響いてしまうのだが、安倍なつみの淡々と、しかし切々と訴えるような歌唱がそれを後押ししてくれる。「小説の中の二人」と「I'm in love」は女の秘めたる情感が一気に吹き出すかのような、艶やかな激しさを歌い上げる。「PIECE OF MY WISH」も十分に歌い込まれていて、伸び伸びと情感豊かに歌えていた。Dream comes Trueの「晴れたらいいね」、イルカの「青空」の似非なんちゃってロック風の歌い回しもそれはそれで良かったけれど。

「真夏の光線」もアレンジを含め、良かった。原曲の若々しいがゆえのもろさ、みたいなのはもはや今の安倍なつみのカラーではない(それは新垣里沙が担っていくことだろう)、もっとまったりと気だるいのにさわやかな夏を歌い上げる。「甘い果実」「だって生きてかなくちゃ」は凛々しく、激しく。「息を重ねましょう」は可愛く、おしゃれに。

この会場だったら、姫路の松浦亜弥コンサートの方に行けばよかった、というのは今でもそう思っているけれど、安倍なつみの歌は総じて良かった。安倍さん自身はフェイクをとばすとかそんなこと全然せずに伸び伸びと歌っているだけなのに、曲ごとにきちんと表情が出てくる。松浦亜弥のセオリー通りの緩急の変化のある歌い回しもいいけれど、安倍なつみのいつも直球勝負なのに荒れ球、みたいなのも私は好きだな。

MC。いつものなっちワールドだけれど、共演者いじりは少ない。もうすっかりおなじみの面々なので、あらためてどうこうすることもないとは言えるけれど、ちょっと寂しい。さらに私都合で、視界が極端に限られていたので、バンマスの岩崎さんが全くと言っていいほど見られなかった。これまでのツアーは演奏している姿も含めて、楽しんできただけに、これにはがっかり。

時間のあるとき、たまったビデオを整理していた。娘。時代のビデオ。娘。時代って、モーニング娘。ってことだよ。「岡女」とか。覚えてる?「ヘットズピカル」とかありましたねえ。

「一般人」には何を言っているか、全然わからないでしょう。松浦亜弥のMCはきちんと一般人が聞いてもおもしろさが理解できるものが多いのだけれど、安倍さんはそういう配慮は全くなし。それも含めて「なっちワールド」。批判がましいことも書こうと思えば書けるけれど、これはこれでいいんじゃない。内容がわからなければわからないなりに、「空気」を楽しめ。

トゥーランドットの放送がWowWowであるんですよ。八月一〇日、覚えやすいですよねえ。なっちの誕生日ですから〜。

世界はなっちを中心に回る。

夏の遊びと言ったらね、お父さんがお菓子を買ってきて、砂浜に埋めるんですよ。それを姉妹三人で探すわけ。みんなで掘り当てたお菓子を見せ合って、あれ、数が足りないぞとなるとまたみんなでわーってさがしたり。みんなもやらなかった?って聞いたら誰もそんなことやってませんって。シチューにこんにゃくを入れるってのも、誰もやってなくて、北海道風って言ったらそうでもなくて、安倍家風。

朝から三件も着信があって、誰からだろうと思って見てみるとお母さんからなの。三件も着信って心配じゃない。それでお母さんに電話したら、あれ、何だったけ、とか言ってるの。もうすぐ仕事だから、っていったら突然思い出して、田中義剛さんがテレビに出てるのがおもしろくて、それを共有したかった、ってそれだけの話だったみたいで、こっちは仕事だって言ってるのに、マイペースなんです、うちのお母さん。

文字にして読んでも全然おもしろくない。でもその場で聞いていると何となくおかしい、それが「なっちワールド」。

あまり「糞事務所」とか「糞席」とか言わないようにしてきたのだけれど、歌い手とか、演奏者とか、舞台関係スタッフとかはいいのに、会場客席担当スタッフが腐っているために、「糞席」が生産され(もっと大きなホールの三階最後列でも私は「糞席」などと思ったことはこれまでない)、結果残念なライブとなってしまった。それはとても哀しいことだ。

投稿者 althusser : 2008年07月05日 22:23

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