重層的非決定?

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2008年07月27日

■ 本日の教訓2

ステージが見えるライブは楽しい

何でもないようなことが、幸せだったと思う、ってそんないい話じゃなくて、SHIBUYA AXが非常識にひどすぎるんだって。執念深いですか、そうですよ。

地元仙台の大がかりな「お祭り」で多人数を前に歌を披露する藤本美貴、仙台公演といいながら、東京他からの「遠征」組がおそらく多数を占める、小規模会場のファンの前で歌を披露する安倍なつみ、どちらが歌手として幸せなんだろうとちょっと思ったりもする。というか、それはどちらでもいいのだが、「ハロプロファン」にその二人を選ばせるなよ。せっかく仙台にハロプロのソロ歌手二人が来るのに、両方を見られない日程編成。仙台のファンはがっかりだろう。関西から仙台にまではるばる来た私もがっかりだ。

今日の公演、ファミリー席を取りそびれたので二階後方の一般席。とはいえ、今日よりも大きい会場の3階最後方列から鑑賞することも多いので、まあ、何とかなるかな、とも思う。SHIBUYA AXのような***会場(検閲済み)でもない限り。

それにしても今日はついている。私のいたブロックはなぜか空席が多く(チケットは売れていたはず)、しかも一般席なのに着席してみる人が多く、二階一般席後方からでも視界が開けていた。途中から空席だからと勝手に席を移ってきた馬鹿者(検閲の要なしと判断)がいて、ちょっと視界が遮られたが、視界的には許容範囲(しかし空いているからと言って勝手に席を移動する奴は私は大嫌いだ。しかも他人のじゃまに絶対ならないところを探すなどして「最大多数の幸福」を指向するならまだしも、人の目の前、そして自分は一番視界が開ける場所に移動する、っていくら何でも自分だけに都合良すぎる話じゃないか。本来の座席番号2階F列*番(検閲済み)のお前だ)。

(座席を勝手に移動したり、大量のペンライトを振りかざしたり、終演後に上半身裸になるのが跋扈したりする客席はともかく、と注釈を入れなければならないのが残念だが)ステージが輝いていた。簡素なステージなのだが、安倍なつみがいて、きらきら光る衣装を着ていて、そこに照明が当たって、安倍なつみの笑顔があって、ステージが輝いていた。

バンドメンバーもしっかり見える。アンコール登場時に毎回小芝居をやっているなんて初めて知った。ちなみに今日はひげダンス。バンマス岩崎さん提案らしいが、安倍さんもパーカッションのASAMIちゃんもひげダンスは普通に知っているようだった。そういうものか。

チケット4枚目にして初めてステージを見られたんだよな、と感慨もひとしお。3枚チケットを無駄にした感じで(1枚は私都合)、今年のアコなっちは正直悪しき想い出として残りかねないところだった。だからこそ今日見られて本当に良かった。欲を言えば後もう一公演、この形式のライブを見て、もっとこのいい思いを定着させたかったところではある。

基本的には去年のアコなっちツアーを踏襲しているが、去年との違いがあるとすれば、バンドメンバーいじりがやや少なくなった(もう「いじる」必要もないほどにおなじみになったという意味もある)ことと、ライブ本編とアンコールがきっちり分けられて、「歌を聴く」のは本編で終了で、アンコールは客と一緒にノリよく楽しむ、という時間になったこと。私はアンコールでも一曲はきちんと「聴かせて」ほしいという気もするが、今回は今回でバランスはいいと思う。

「本日の一曲」はDreams come trueの「晴れたらいいね」。東京でも聴いているので、新鮮さはないが、普段の歌詞が明確な丁寧な歌い方ではなくて、少しロックっぽく崩して歌う歌い方が、「らしく」なくて、これはこれでおもしろい。自分の持ち歌などが相変わらず丁寧な歌唱だからこそ、こういう歌い回しもいいと思う。全部を崩し出すと、安倍なつみの歌ではなくなる。

今日、ということで言うと安倍さん26歳最後のライブということで、それを意識しすぎた(本人曰く)ためか、あれこれ変調。

特にひどいのがバンドメンバー紹介でギターは「久保田としお(?)さん」とか何とか紹介してしまう。去年からずっとやっているメンバーなのに。ご本人から「久保田邦夫です」と訂正されて、安倍さん平謝り。いくら何でも失礼すぎる。でもまあ「なっちだから」と思わせるのは人徳なのか何なのか。

歌詞とばしも複数回。最初は客に歌わせるとかそういう意図があって、あえてそうしているのかと思うぐらいきれいに歌詞が飛ぶ。直後の安倍さんの表情を見て、単に歌詞が飛んだんだな、とわかる。後のMCで「26歳最後のライブということを意識しすぎて」とか何とかいいわけ。別の曲で客に歌わせる場面があったが、そのときも実は歌詞が飛んだのをごまかしたんじゃないか、と一瞬思ってしまった。

それもこれも全部含めて、最終的にはいつもの「なっちワールド」。なっちがやりたいようにやって、一人で楽しんで、でもきちんとバンドメンバー、客を巻き込んでいる。あるいは歌とおしゃべりが大好きな女の子のホームパーティに招かれたような感覚。プロの作り上げたショーを見た、と感じさせないあたりに表現者としての安倍なつみの色を感じる。

投稿者 althusser : 2008年07月27日 01:34

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