重層的非決定?

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2007年12月15日

■ OTONA no NAMIDA

「松浦亜弥コンサートツアー2006春〜OTONA no NAMIDA〜」の映像をGyaoで見ている。そう、私が松浦亜弥のコンサートDVDを買ったのはその後の秋のツアー「進化ノ季節…」からなのだった。「進化ノ季節…」は生演奏をバックに、華やかに落ち着いた世界を作り出していた。このライブDVDを見て、「naked songs」以来高まっていた私の松浦亜弥熱はさらに高まった。しかしながらこちらのDVDに関しては、「進化ノ季節・・・」と同じ年のツアーだし、それほど代わり映えもしないだろうなどと横着を決め込んで今まで見ていなかった。

「進化ノ季節…」では管楽器が前面に出てライブの雰囲気を作っていたが、こちらの方はストリングスが大きく映える。春と秋でこのように雰囲気を変えてきていたとは。

そして曲。松浦亜弥の曲はシングルは「砂を噛むように… NAMIDA」、アルバムは「×3」(しかもこれは中古だ)から買い出した私にとって、シングル曲はともかく、初期のアルバム曲はほとんど知らない。今度も初めて聴く曲が何曲もあったが、どれも良い曲だった。特にアンコールで歌われた「笑顔に涙〜THANK YOU! DEAR MY FRIENDS〜」はとても明るい曲なのに泣ける。卒業シーズンにでも聞けば、我が貧弱なる卒業シーズンの想い出を引き立ててくれそうだ。じっくり聴かせたい曲では客に着席を促し、しっとり歌い、一方はじける曲は思い切りはじけ、しっかり「ロック」する。その切り替えも見事で、変化がありつつ、しっかりと松浦亜弥の賑やかに落ち着いた世界を作り出す。

「春」と「秋」、一年で少し変化を付けながら、一本筋の通った世界を作り出した松浦亜弥のコンサート。ああ、2006年の松浦亜弥の活動はなんと充実していたことか、と今更ながら思う。

正直、このライブDVDを発売時に買わなくて良かった、と思う。買っていればたぶん私は嫉妬していたと思う。2005年にこのツアーと同じカントリー娘。をゲストに迎えたツアーを行った安倍なつみの「24カラット」、そしてこのツアーと同時期に同じく生演奏を一部に取り入れた安倍なつみの「乙女チックバンク」と比較して。安倍なつみのこの二つのコンサート、私は微妙に物足りなさを感じていた。当時のレポート(「24カラット」レポ「乙女チックバンク」レポ)を読んでみてもそのあたりがにじみ出ている。安倍なつみの世界が五分咲き程度にしか感じられなかった。それと比べてこのライブの咲き誇りよう。

安倍なつみの2007年のライブ活動に心の底から満足できた今なればこそ、松浦亜弥の2006年のライブDVDを心の底から楽しめる。狭量だなと思いつつ、今更ながらこのDVD購入の算段をはじめる。

投稿者 althusser : 2007年12月15日 00:04

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