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2007年11月19日
■ アコなっち
京都から東京へ日帰り旅行。帰りは最終のぞみ。家に帰り着いたら日付が変わっていた。疲れた、はずだが、朝起きたら体調がいい。
ということで東京厚生年金会館ホールで開催されたなっちこと安倍なつみのコンサート「アコースティックなっち」に行ってきた。
東京厚生年金会館は会場前まで行って当日券が無くてすごすご引き上げたことがあったな、と思い出す。もちろん仕事のついでに行ったので、京都・東京の運賃を無駄にした、とかそんなことはない。ただ当日券でしか入るすべを知らなかった当時、それなりに脚を伸ばして新宿の会場まで行って、そのまま引き上げ、ホテルで本田美奈子さんの急逝を知り、ショックを受けたことをつい先日のごとく思い出す。調べてみたら二年前、今をときめく里田まいを含むカントリー娘。をゲストに迎えた「24カラット」公演だった。ちょっとまったりした、「普通のハロプロ」コンサートだったあのときと、今との変化(進化と言うべきか)に改めて驚かされる。そのときのコンサートの感想文にはこのようなことを書いていた。
ただ全体の印象として、音響が悪く、かなり聞き苦しかった。またハロプロ系のコンサートでは期待すべくもないが、コンサート独自のアレンジを施した生バンド演奏をバックにつけるぐらいのことは本来はして欲しいものだ。
そのときの思いは昨年春の「乙女チックバンク」でのワンコーナーを経て、今年春の「ヴァンサンク」ツアーで実現され、今回もそれを引き継ぐ。
狭い会場での「アコースティックライブ」というふれこみでこれまで実施されてきたツアーだが、私の初鑑賞となった今回の会場は普段のハロプロコンサートを行う大ホール。それだけに前回「ヴァンサンク」コンサートと印象は重なる。大きな会場で、大勢の観客の前で、生バンドをバックに、なっちが何のひねりも衒いもなく、ただ唄う。それ以上でもそれ以下でもない。それ以外に何を望むか、文句があるか、というコンサート。
特に今回はスペシャルゲストの一環として、通常編成の3人のメンバーの他に、前回ツアーのバンドメンバーを務めたギターの徳武弘文さんとヴァイオリンの藤田弥生さんが加わった豪華編成。通常バージョンは先日の新曲発売イベントで見たが、やはり特にヴァイオリンの存在は大きい。安倍さんの歌声とヴァイオリンの音色の相性はかなりいい。新曲「息を重ねましょう」のカップリング「小説の中の二人」の切ない声、「Too Far Away」の堂々とした唄い回し、「ふるさと」の優しい歌声、いずれもヴァイオリンの音が絡まると一層引き立つ。
そして安倍なつみはひたすら歌の世界に没入する。アレンジがどうとか、フェイクを入れようとか、そういう小細工は一切なし、音楽的なテクニックには興味なし、ただ歌の世界に身をゆだねるのみ、それがなっち流。
夏のモーニング娘。誕生10年記念隊コンサートではグループのリーダー格としての責任感を見せ、毅然としたりりしい雰囲気を醸していたが、ヴァンサンクツアーと今回のコンサートでは自分の大好きな歌を大勢の観客の前で唄う、ただただそのことだけに絶対的な幸せを感じているようだった。
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