2007年10月21日
■ ダブルレインボウ
仕事がむちゃくちゃにせっぱ詰まっているのにあややこと松浦亜弥コンサート鑑賞。
最初客席の雰囲気を見て間違えてアイドルのコンサートに来てしまったのかと思った。ああ、松浦さんはアイドルだったか。往年のアイドルのコンサート。いかにも「アイドルファンです」みたいな服装できている人が娘。コンサートと違って少数いるところがかえって不思議な雰囲気を醸し出す。
客席のマナーはまずまず良かった。MC中にしゃべる人もおらず(少なくとも私の周りは)、聴くべき曲はしっかり聴く、という当たり前のマナーがしっかりしている。ただファミリー席で座ったままサイリウムを振り上げて踊っていた人が隣で、それがまともに私の視界を遮ってくれたのが、かなり気になった。わざわざファミリー席で踊らなくてもいいじゃないか、といいたくなる。そういうのは娘。コンでも安倍なつみコンサートでもあまり経験がないのでその限りでの印象は良くなかった。
コンサート自体は想像していたよりは少しあっさりした味付けだった。安倍なつみコンサートのこってり味とは少し違う。バンド紹介もあっさり、MCも、話に落ちはあり、おもしろいのだけれど、安倍さんのMCと比べると少しあっさり目。まあ、落ちのないメルヘン話を延々と続ける安倍さんのMCより一般人にはお勧めできる。客の声援も、アンコールの時の「あやや」コールは「なっち」コールと比べるとだいぶ大人しい。まあ、なっちコンがこってりしすぎなのかもしれない。
最新アルバムと初期の曲とが混ざったセットリストということで、どんな流れになるのかと思ったが、思っていたより違和感なく、最新曲と初期曲が上手く調和していた。考えてみれば初期曲のセルフカバーは「Naked Songs」で既にやっていて、そのときにも違和感なく「今の」松浦亜弥の曲になっていた。初期のアイドル曲も今の松浦亜弥が歌えば、結構「ロック」。初期の松浦亜弥と今の松浦亜弥のコラボ、ではなく、普通に今の松浦亜弥のコンサートだった。
そして先日は「物足りない」と書いた最新アルバム「ダブルレインボウ」、前言撤回、素晴らしいアルバムです。傑作。今更言うなという感じだが。CDを聴いた段階で一番好きだといった「引っ越せない気持ち」も良いが、アルバムと同名の曲「ダブルレインボウ」もスケールの大きな曲で、これが実によい。「dearest.」と立て続けに今後の松浦亜弥の代表曲たる資格を持った曲を発表してしまった、という感じ。両曲を今後どう使い分けていくのだろう、などと余計な心配をしてしまったりする。「灯台」も訥々と切なさが伝わってきて泣けるし、「blue bird」もムードのある好曲、「女 Day by Day」は勢いがあってとても楽しい。その他の曲も(今回のコンサートでは歌われなかった曲も含めて)一曲として駄曲がない。
一点、慣れの問題なのかもしれないけれど、松浦さんの声質のせいなのか、微妙に言葉が聞き取りづらかった。MCも所々聞き取れないところがあったし、歌詞も頭に入ってこない部分があった。安倍さんの言葉はすんなり頭に入ってきて、コンサートで初めて歌詞の内容をきちんと理解した、なんてことが結構あるのだが、今回は聞き取りそびれた歌詞をCDで確認し直したりしている。
ともあれ今回のコンサートは「ダブルレインボウ」が名盤である、ということを再認した、ということで十二分の価値があった。後藤真希「How to use SEXY」といい、ハロプロ、エルダー組方面では良作がどんどん生まれているのに、なんで「落ち目」呼ばわりされるのだろう。
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