重層的非決定?

« テキーラ、シャンパン、梅酒 | メイン | 福か、災いか »

2007年05月10日

■ 恋愛ソングではなく

取るものもとりあえずなっちこと安倍なつみ新曲、Too far awayを聴いている。

コンサートで聴いたので、初聴ではないのだが、改めてCDで聴くとまた少し違って聞こえる。

しっとり、落ち着いた、語りかけるような歌いまわし。最近の安倍さんの歌い方。

元曲は男性視点で書かれた詩を女性視点に作詞しなおしてのカバー。そしてカップリングとしてオリジナルバージョンも収録されている。

安倍さんが歌う、ということで「女のこころ」なんてべたべたな副題の付いた女性視点バージョンが表題曲なのだが、正直、オリジナルバージョンのほうが断然よい。

もしもあなたの手が胸に届いたら

私・・・星の降る中で

君を風に変えて空に飾りたい

僕は星になって君を守りたい

スケール感が違いすぎる。今の安倍さんの歌い方にあっているのはオリジナルバージョンのスケール感だ。また「僕」という男性の一人称で女性が歌うことで曲の中の「性」性が薄れ、恋愛を超えた普遍的な「愛」をうたう曲になる。「僕」は目の前の歌い手ではなくなり、神の視点に立つ者になる。前にも書いたとおり、そういう普遍性・一般性のある曲のほうが安倍なつみにはあっていると思う。

投稿者 althusser : 2007年05月10日 00:37

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL: