重層的非決定?

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2005年12月30日

■ 年間総括

年末、ということで定番ながら一年を振り返る。ハロプロ関係の楽曲への私なりの総括だ。

といっても、他のサイトさんがやっているものとは微妙に対象が違う。今年発表された楽曲ではなくて、今年私が聴いた楽曲が対象だ。何時発表されたかなんて関係ない。私にとって私が聞いたことが重要なのだ。

モーニング娘。

娘。内ユニットとしてまず挙げねばならないのが、高橋愛、亀井絵里、田中れいなの歌った「ラストキッス」。もともと初期娘。関係の楽曲の中でも名曲の誉れ高かった曲だが、安倍ヲタとしては悔し紛れに「いや、『Memory 青春の光』の方が」などと抵抗してみたりしたものだが、改めて両者を聞いてみるといやはや「ラストキッス」は実に良くできた曲であった。オリジナルメンバーの個性を計算し尽くしたパート割り。どこをとっても隙なく、密度の濃さという点では「Memory 青春の光」を明らかに上回っている。そしてその曲を高橋、亀井、田中の三人が見事に再現している。驚いたことに、オリジナルでは固定であったパート分担を3人が交互に担当している。オリジナルでは各々の「はまり役」が各パートを担当することで高い完成度となっていたが、今回のは持ち回りのパート割りで、オリジナル比肩する完成度となっているのだ。

石川梨華卒業コンサートにおいてメドレーの中で歌われた「、、、好きだよ!」。モーニング娘。のサードアルバムに収録されていた曲だが、激しい踊りとオリジナルよりも華やかな伴奏で、オリジナルのちょっと可愛い感じから一転かっこいい曲に仕上がった。

後藤真希

アルバムなどを買い集めたのが今年になってから、ということで、今更ながらの発見が満載。「抱いてよ! PLEASE GO ON」のような曲が後藤さんには合っていると思ってきたが、セカンドアルバム「(2) ペイント イット ゴールド」収録の「涙の星」とか「秘密」のようなバラードっぽい曲も実に良かった。声に透明感があり、悲しみのようなものを切々と表現できている。

カントリー娘。

今更ながら「カントリー娘。大全集」を入手、全曲気に入ったのだが、その中でのNo.1は「雪だより」。ちょっと切ないメロディーに訥々としたりんねの歌声が実によくはまっている。

T&Cボンバー

これまた今更ながらだが、「DON'T STOP 恋愛中」のカップリング、「ゴーゴー東京」。とてもバタくさくて懐かしい感じの曲。アメリカ文化にあこがれた日本の昭和歌謡という感じか。

太陽とシスコムーン

「Magic of Love」のカップリング「Versus」。高音が美しく響く情熱的な感じの曲。これまた今更ながらいいグループだった。

稲葉貴子、大谷雅恵、柴田あゆみ、松浦亜弥「三角関係」。これも去年ごちゃごちゃしている間に結局買いそびれた「ALL FOR ONE & ONE FOR ALL!」のカップリング。松浦さんの声だけは識別できて、他の人の声は誰が誰だか分からないところが多いけれど、所々大谷さんの声だと分かる箇所がある。いい声だ。もちろん四人とも安定した歌唱、歌に表情が込められていて、いい仕上がりになっている。

安倍なつみ

「チェインギャング」。かつてFactoryという音楽番組で安倍なつみが歌った曲を再びフジテレビのフォークイベントで披露。FactoryバージョンはフジテレビのきくちPがiPodに入れて持ち歩くほどのお気に入りだったという。今回のも素晴らしい。安定感のある歌唱ではない。むしろ声を振り絞るようなところがある。しかしそれが一層歌い手の込めた思いを感じさせる。単にメロディーを再現するのではない、歌詞やメロディーやらに込められた歌の世界を精一杯伝えようとする心意気。歌に思いを込める深さはハロプロでは随一だ。「恋の花」のような曲も新鮮味があってあれはあれで良かった。しかしやはり歌手としての安倍なつみの本領はこのような曲でこそ発揮されるのだと思った。

投稿者 althusser : 2005年12月30日 00:00

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