重層的非決定?

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2005年11月01日

■ 直感

モーニング娘。の新曲「直感2〜逃した魚は大きいぞ!〜」、ハロモニ。でテレビ初披露。

アルバムからのシングルカットというのが新曲を買う楽しみを半減させる、というので、それほど期待しているわけでもなかったが、テレビ披露を観るといかにもモーニング娘。らしくて悪くない。元のアルバム「第六感」自体にはもっと好きな曲が収録されているが、シングルとして出すということでは、この曲が一番ふさわしい、とは思う。

と、それはそれとして、サブタイトルが変更された時点で(元曲は「直感〜時として恋は〜」)想像の範囲内ではあったのだが、歌詞のレベルではずいぶんと曲の世界が変わっていることに驚いた。この曲は元曲のサブタイトルどおり、女性の「性的欲望」をテーマにしたものだが、シングル版はずいぶんとオブラートが分厚くなって元曲を知らなければ、「誤読」の余地が大きくなっている。元曲だって現在の日本のポップスの水準から行けば十分無難な作りになっていたのに、さらにオブラートを重ねるとは。

さらにまた逆説的なことだが、オブラートに包んだ結果、それに内包されたメッセージはより即物的なものになっている。もちろん「誤読」してもメッセージは正しく伝わる。イデオロギー装置振る舞いの観察用教材としては上々の出来だ。

投稿者 althusser : 2005年11月01日 00:00

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