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2008年11月25日
■ 「微風」
なっちこと安倍なつみのソロラジオで新曲「スクリーン」のカップリング「さよならさえ言えぬまま」とベストアルバム「15色の似顔絵たち」収録の新曲「微風」がオンエア。京都でもなぜか聞いちゃいました。なんで?どうして?
有り体に言うと「スクリーン」が90年代、「さよならさえ言えぬまま」が80年代、「微風」が70年代か逆に2000年代の曲という感じ。そして昨年のアルバム「ヴァンサンク」以降の安倍なつみの曲は「微風」。
そういうわけで「さよならさえ言えぬまま」を聞いたとき、何とも言えない懐かしいような感じとある種の古くささと、なるほどつんく♂曲だという納得感とが同時に感じられた。さびの部分なんかは演歌が入っているし。私は結構好きですよ、こういう曲。何てったって今年のベスト曲の候補として藤本美貴の「遠い恋人」を入れているぐらいだし。ちょっと演歌が入った80年代的歌謡曲、嫌いじゃない。
ただやはりこの曲も表題曲「スクリーン」も2004-05年の安倍なつみの曲だよな、とは思う。「ヴァンサンク」以降、少なくともファンサイドの中で固まりつつある安倍なつみの歌、というのとは少しずれている。せっかくその路線が好評なのに、なぜいまさら?という感じは少し残る。
それというのも「微風」、こちらの曲があまりにもファンの求めているものに合致しているように思えるからだ。演歌とは無縁のまっすぐにのびのびとさらっとした歌い回し、明るいメロディー(長調?)、それが安倍なつみの等身大のかわいらしさを上手く引き立たせてくれている。
「さよならさえ言えぬまま」がベタベタ・ドロドロに悲しい失恋の曲なのに対して、「微風」はさわやかな情景の中に別れの心情をさらっと込めている。曲もそれに併せて明るい中にも切なさがこもる。そして安倍なつみの歌声も悲しさの中にも希望を込めた前向きなものとなっている。「ヴァンサンク」以降の路線を継承しつつ、「ヴァンサンク」の各曲や昨年のシングル「息を重ねましょう」とそのカップリング「小説の中の二人」がおのおのメジャーとマイナーの世界・色分けが比較的はっきりしていたのと比べて、それらが入れ混じった複雑な世界を実に見事に表現できている。今の安倍なつみの集大成、といってもいいぐらいの仕上がりだ。
たとえば、と妄想をたくましくする。ヴァンサンクの各曲と「息を重ねましょう」、「小説の中の二人」そしてこの「微風」をまとめてパッケージとして安倍なつみファンでもハロプロファンでもない人に数多く聞かせることができたら、2−3%ぐらいは「転ぶ」人が出てくるのではないか。女性の支持も一定得られそうな。それがかなわないにしても、この「微風」、ハロプロ関係以外のラジオとかでどんどん流せる機会があれば、ちょっとは食いつく人も出てくるのでは無かろうか。
なぜこの曲がシングルではなかったのか、という思いも出てこなくもないが、しかし逆にこの曲が「ベストアルバム」に収録されるということ、確かに「ベスト」に含まれるべき曲だ、と思う。
「ハロプロファン」のブログ主が多く参加する「ハロプロ楽曲大賞」では11月で締めるため、今年の分はこの曲は対象外と言うことだが、今年の曲は今年のうちにという単純ルールでお送りするオレ流「モーニング娘。(OG含む)と松浦亜弥、メロン記念日、前田有紀・平家みちよ」楽曲大賞では一気に大賞最有力候補曲に躍り出た。
一応有力曲一覧。
- 安倍なつみ&矢島舞美「私の恋人なのに」(「16歳の恋なんて」カップリング)
- モーニング娘。「リゾナントブルー」
- 藤本美貴「遠い恋人」(「置き手紙」カップリング)
- High King「甘い記憶」(「C/C(シンデレラコンプレックス」カップリング)
- Hangry & Angry「Kill Me Kiss Me」
- Hangry & Angry「Angelia」(「Kill Me Kiss Me」収録)
- 安倍なつみ「さよならさえ言えぬまま」(「スクリーン」カップリング)
- 安倍なつみ「微風」(「15色の似顔絵たち」収録)
なんかやたらカップリングが多いのですが。
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