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2008年10月08日
■ ね〜ぇ?
ハロプロ・アップフロントへの不満をぐだぐだ書き連ねたが、安倍なつみの事務所移籍はともかくとして、たとえばハロプロから撤退した場合の見通しはいかが、ということで、ちょっといろいろ考えてみた。
実際安倍さんのファンの中にはハロプロ・アップフロントへの不満、そして安倍さんのコンサートに来るいわゆるハロプロファン(ハロプロDD) への不満を強く持っている人が少なからずいる。ならば、そこから撤退した場合の見通しを想像してみる、というのもあるいは必要なことなのかもしれないと思う。
まずいわゆるハロプロファンを「排除」した安倍なつみのコンサートなるものを想定してみよう。
安倍さんの(私を含む)一部のファンが不満を感じるのは、「騒ぎたい」客の存在であることが多い。実際、なっちコンにはそういう客が相対的に多いのだ。となるとそういう客を仮に「排除」した場合、コンサート観客数はそれだけ大きく減少することになる。
実際、これは感覚的な話だが、なっちコンへの参加者には安倍なつみファンではなく、いわゆるハロプロファンの割合が相対的に多い。ベリキューを主として応援している人たちのブログをいろいろみていると、結構なっちコンに参加していたりする。中澤裕子はいうまでもなく、松浦亜弥・藤本美貴と比べても、安倍なつみコンサートにはそうしたファンがなんだかんだ参加してくれているのだ。一方、松浦亜弥はいわゆるハロプロファンとは少し違うファンを多くつかんでいる。だから仮に松浦亜弥コンサートからいわゆるハロプロファンがいなくなった際の動員数の減少率に比べて、安倍なつみコンサートにおける減少率は高かろうと思われる。
それは結局安倍なつみが「アイドル」たることをより強く残している結果ともいえるし、またその結果として現在の動員を維持できているともいえる。そうした要素を捨て、いわゆるハロプロファンを排除した場合、安倍なつみは現在のコンサート規模はとうてい維持できないだろう。それでもなお、安倍なつみファンのため(だけ)のコンサートを実現すべきか。それを指向すべきか。これは難しい問題だ。
そして同じ意味で、ちまたでいわれている「エルダークラブ」組のハロプロからの撤退がなされた場合、その影響を一番大きく受けるのはおそらく安倍なつみであろうと私には思えるのだ。そこが松浦亜弥ファンほど単純に安倍なつみのハロプロからの撤退をのぞみきれないところなのである。安倍なつみはハロプロの「護送船団方式」の恩恵を相対的によく受けている存在だと思える。
もう少し別の側面から考えてみよう。
アップフロント・ハロプロ所属であることの特徴を、それとは別の所属アーティストとの比較でみてみよう。
ここで比較対象として取り上げるのは鈴木亜美と島谷ひとみである。
この二人を取り上げたのは、私がそれとなくその活動を知らないわけではない、ということ、そしてその大枠での位置づけが松浦亜弥・安倍なつみと近いといえること、からである。
細かい話は抜きにして、ものすごくざっくりいえば、この4人のたとえばシングルCD売り上げはほぼ同等である。初動4000枚から10000枚、すごく幅があるようにも見えるが、大枠では同じぐらいである(と言い切る。実際には松浦亜弥・安倍なつみの方が他二人よりは多く売り上げているが、抽選イベントがついたりなど不純要素が多いため、大枠では同じと言い切った)。「一般」人からみて、この4人のタレントイメージの高低はよくわからないが、おおざっぱに言うと同ランクであると言い切っても大過はないと思う。
それを前提にしてこの4人の2008年の活動(予定)をざっくりまとめてみた。
単独ライブ | 単独ライブ公演数 | シングル | アルバム | ミュージカル | ミュージカル公演数 | |
---|---|---|---|---|---|---|
松浦亜弥 | 2 | 21 | 1 | 0 | 1 | 30 |
安倍なつみ | 2 | 20 | 2 | 0 | 1 | 59 |
鈴木亜美 | 2 | 3 | 2 | 1 | 1 | 16 |
島谷ひとみ | 2 | 4 | 2 | 1 | 3 | 53 |
いかがだろうか。
いずれも純然たる「歌手」活動だけでは不足しており、ミュージカルに活動の幅を広げている。アップフロントは舞台指向が強いといわれるが、Avexもミュージカルは十分フォローしている。逆にAvexといえどもそれほどテレビ露出に積極的な訳でもないだろう。むしろハロプロ系バラドルがバラエティ番組に多数出演している現状を見れば、バラエティはアップフロントの方が強いともいえる。
さしあたりアップフロント・Avexを問わず「歌手」指向の強い人で、それ単独では成り立たない場合、テレビ出演をねらってのバラエティ路線を選ばず、ミュージカルへ出演する、というのはとてもスタンダードなあり方だ、と思える。ハロプロファンの中には自分の「推しメン」がテレビ露出よりもミュージカル・舞台活動を主とすることをアップフロントの体質の責任にして、それを否定する人もまま見られるが、テレビか舞台かの選択の好みはさておき、その選択結果を持ってアップフロントを非難するのは当たらないように思う。
それよりもアップフロントの特徴がよく現れているのはライブ数とアルバム数の比較においてである。
一瞥、アップフロント・ハロプロ所属の二人のオリジナル曲の発表数の少なさが目につく。ちなみに鈴木亜美、島谷ひとみともたまたま今年アルバムをリリースしたのではなく、毎年継続的にアルバムのリリースを行っている。アップフロント・ハロプロの楽曲制作・提供力の弱さは明らかに気になる。
一方、それ以上に目につくのが、ライブの公演数の差である。これは圧倒的だ。さらにいうと動員数も比較にならない。公演数以上の開きが出るだろう。
まとめる。毎年新しい曲をより多く聴けるのは鈴木亜美・島谷ひとみである。一方より多くライブに参加できるのは松浦亜弥・安倍なつみである。CDはいわゆる「在宅」でも買える、在宅ファンには鈴木亜美・島谷ひとみの方が優しい。現場派にはハロプロの二人の活動のほうが圧倒的にうれしいだろう。
ちなみに私はやむなく現場派に転向しただけであって、本来は在宅派なので、じつはちょっとつらい。
さらにどうでもいい話だが、どちらがより「儲かっている」か。これは憶測でしかないが、多分ハロプロの二人の方が「稼いで」いる。CDをちょっと多くリリースしたところで、このクラスでは大して儲けは出ない。それよりも現場で「グッズ」を売りつけた方が多分ずっと儲けが出る。ライブチケットだってアップフロントの方が割高だ。動員数の差も圧倒的。
さあ、アップフロント・ハロプロにうんざりして、ハロプロからの撤退・さらには他事務所(後藤真希に続けばAvexだ!)移籍を熱望している(制限用法)あやや・なっちファンの皆様、鈴木亜美・島谷ひとみのような活動をお望みですか?それとも現在の活動の方をお望みですか?ね〜ぇ、どっち?
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