重層的非決定?

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2008年08月22日

■ アコ美貴都雅都雅2

昼公演終了後、四条河原町にあるブックファーストでFRYDAY購入。好きな雑誌でもないけれど、松浦亜弥と安倍なつみのグラビアが出ているので買わないわけにはいかない。

その後、一人で軽く食べられる夕食、ということで学生時代を思い出しながら周辺を散策、学生時代に一度入った博多ラーメン屋にはいる。かなりこってり味で今の私には少しきつかった。少し学生時代を思い出して、ノスタルジーを感じたり。

夜公演。

西川口昼公演参加後、声の伸びがいまいちかなと思い、夜公演のほうが良かったとレポートを読んだときに、ツアー初回だから調子が悪いのか、昼公演だから調子が悪いのか、どちらだろうかと気になった。そのときには京都はまだ昼公演のチケットしか押さえられておらず、次の岡山公演も昼公演だけ、もし後者だったら私は調子の良い公演を見られないのではないか、と心配したのだ。

結局あんじょう夜公演のチケットも押さえられたので、その不安は杞憂となった。

MC。昼公演と話題は重なるところもあるが、話の中身は全く違う。いい意味でその場の思いつきで話をしている感じ。

「ディナーショーで有紀ドン(前田有紀)と一緒だったんですけど、初めて有紀ドンと一緒だったのって6年?ぐらい前の五木マラソンの時で、そのときは部屋も一緒だったりしたんですけど、会話とかどうしてたんでしょうかね?だって年齢がちょっと離れている訳じゃないですか。そのとき私が17で有紀ドンは23?とかですからね」。

「その五木マラソンの時にえなり君にも初めてあったんですよ。ハロプロで活動していると他の人にあまり会う機会とかなくて、あ〜えなり君だ、とか思って。やっぱりシャツインで」。

「今はすっかりオリンピックにはまっていて、家にいるときはずっと見ているんですよ。もう4年に一度しかやらないんだったら半年ぐらいずっとやればいいのに、とか思いません?」。

そのほか2年前におじいちゃんおばあちゃんを含めた家族旅行をした話とか、そのときの夜に寝顔をビデオに撮った話とか、家族でダンスレッスンをするが、お母さんもお姉ちゃんも下手だとか、そのへたっぷりを公にすると殺される、とか、とりとめないけれど直接聞くと笑ってしまう話が満載。話の内容に少し毒が入っているのが美貴帝流。落ちのないメルヘン話をする安倍なつみのMCとは少し違って、どちらかというと松浦亜弥に近い。

一つだけどうでもいいだめ出しをしておくと、ハロプロメンバーを話題に出すとき、「内輪」の愛称をそのまま使うので、「外部」のひとには何が何だか分からないかも。昼公演の「シゲさん」とか。安倍さんは「ケメちゃん、保田圭ね」、程度の配慮はそれなりにしている。ま、100人程度の会場、「外部」の人なんていないのか。それでもちょっとは配慮した方がいいと思う。

肝心の歌、なのだが、昼公演よりもさらに声の伸びが良く、いい感じ。やっぱり昼公演だけ、というのは損くじを引いているのかも知れない。

ということで夜公演に関しては声の伸びについては相当良いのだが、それでも何か物足りない。

これは完全に私の主観なのだが(そもそも「感想」とは主観的なものだが)、聞いていて歌の世界に入り込みきれない。全部の曲ではない。カバー曲だ。

彼女オリジナルの「遠い恋人」、「置き手紙」、「幼なじみ」、「ボーイフレンド」、「会えない長い日曜日」はいずれもいい感じ。特にリスタート後の前二曲はアコースティックアレンジにもとても良くはまっていて絶品。

一方、「つぐない」「なごり雪」「I love you」あたりはやや物足りなさを感じる。

何となく丁寧に歌いすぎて、歌い方が少し一本調子に感じられる。「つぐない」はもっとじっとりとした暗さが欲しいし、「なごり雪」にはにじみ出る悔恨の情が出て欲しいし、「I love you」にはもっともっと激しさが欲しい。

オリジナルと比べるのは酷だと思う。でもこの3曲はどれもハロプロ周辺でカバーされていて、どれも結構いい感じで歌われていたりする。「つぐない」はTV東京の「歌ドキ」でメロン記念日の大谷雅恵が、「なごり雪」は2004年のハロプロカバーアルバム「FS卒業」で松浦亜弥が、「I love you」は2004年にソニンがシングルでそれぞれカバーしているのだ。それに比べて歌唱力でそれほど劣るとも思えない藤本美貴だけにもう少し上を期待してしまう。

一つ思うことがある。テレサテンの歌を紹介するとき、「皆さんのほとんどはリアルタイムで聞いたことがあるかも知れませんね。私は『つぐない』は知らなかったので、You tubeで見たりしました」と言っていた。

藤本美貴本人については研究熱心だなあ、と思うのだけれど、でもYou tubeってどうよ?著作権とかそんな話ではなくて、あの荒い画質、音質で断片的な動画、それでは伝わらないものが多いのではないか。アップフロントって長年多くの歌手を輩出してきた老舗芸能事務所だよね、当時のレコード大賞その他の映像なんて何なりと手にはいるよね、そういうもっときちんとしたものを藤本美貴が見られるようにしなきゃいけないんじゃないのか。単に曲を聴かし、歌わすだけじゃなくて、その歌が歌われた時代背景も含めていろいろ教えてやらなければいけないのじゃないのか。

まあ大谷雅恵とか松浦亜弥とかソニンとかがそんなものを知って歌っていたかどうかなんて知るよしもなし、というかたぶんそれほど知らずに歌ったと思うけれど、歌謡曲歌手藤本美貴にはもっと「昭和」を知っていった方がよいと思う。ついでに特に大谷雅恵の「つぐない」は本当に絶品なので、藤本さんも同じハロプロメンバーが歌った曲ぐらいはチェックして参考にしてみて欲しいと思ったり思わなかったり。

ラストの「夢で逢えたら」は結構熱の入った歌唱なのだけれど、こちらはもう少しあっさり歌った方が味が出るような。ちなみにこの曲名はツアータイトルにも入っていて、「このライブが終わった後も、皆さんと夢で逢えたらいいなと思って、ツアータイトルをつけました」だと。

「こういうくさい台詞を言うのはこれまでは梨華ちゃん(石川梨華)に任せてきたんですけどね」。

投稿者 althusser : 2008年08月22日 23:59

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