重層的非決定?

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2008年06月30日

■ Too far away

断腸の思いって本当にあるんだな。

本当に腹が痛い。胸も痛いが腹がきりきり痛む。もちろん腹痛というのとは違う。

なっちこと安倍なつみ、アコなっちコンサート大阪公演、ファミリー席に空席を作った一人は私です。

見通しが甘かった。五分五分といいながら、それでも遅れて入るぐらいだろうと思っていた。全然駄目だった。

空席があるというのを、当該アーティストの不人気の結果だとかいうような言説を目にすることがあって、とても腹立たしく思うことがあるのだけれど、今日という今日は本当にそんな言説は見たくもない。空席を作ったのは私だ。しかしそこに至るまで、どれほどの思いを持ったか。一口に空席といっても、そこには腹をえぐられ得るような私の思いが宿っている。化けて出てやろうか。せめてどこでもドアがあれば。羽根を下さい。翼が欲しい。

今日見られなかったのは仕方がない。しかしファミリー席は完売、私が甘い見通しで買わなければそこに座れた人がいただろうに。そう思うといたたまれない。

仕事、私がそこにいることが価値を生み出す状況ならば、良かった。しかし私は単にそこにいただけに等しかった。これほどの思いをしてその場にいたのに、そこでせめて生産性を出すことが出来なかった己の非力にも腹が立つ。

そうした中で、その場にいた人の一人からいわれた。「本当にありがたかった」。前にその人がどうしても行きたいライブがあって、でもやらなければならない作業があって、悩んでいたときに、私が「ライブに行け」と勧めたことについてだった。私はその作業をやらせる立場だったのだが、私個人の生活信条に照らして、そう勧めた。私は結果的にだらしない形で仕事を取ったのだけれど、長い人生、何が自分にとって本当に大切なことか、その優先順位をきちんと見極めることが大事。私は生産性を上げることが出来なかった、それでもやはりその場にとどまることは私の仕事にとっては必要なことだった。それが今日の私の優先順位。そして「ありがたかった」の一言を聞けた、それが安倍なつみのライブに行き損ねた私へのご褒美。

投稿者 althusser : 2008年06月30日 22:35

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