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2008年05月04日
■ 遠慮がちに誇り高く安倍ファンを謳う
会場に入って最初の感想。なるほど「客層が違う」。
女性が圧倒的に多い。カップルもちらほら。もっとも一人の男性も結構いる。そしてそれが見るからに・・・。それ以上は言うまい。
しかし「見るからに」などといっている内はいい。最前列にずらっと並ぶ安倍なつみファン、そろいのTシャツを着たりして、「なっちファン」をことさらにアピールする。普段のコンサート会場のノリで「仲間」と群れ、集団を形成する。べつに他の観客から「モーヲタが」とか馬鹿にされるだけならかまわないと思う。でも他の観客に対してある種威圧感を与えてしまっているように感じられて、もう少し遠慮してもらいたかった。例えば電車内でさる集団が我が物顔で大声で話をするのがはた迷惑なのと同じ。安倍なつみファンであることを卑下する必要はないが、他人に迷惑をかけてまで自分が誰のファンであるかをアピールする必要もあるまい。例えば阪神電車に乗っている阪神ファンなら許されても、阪急電車で同じ振る舞いはしない、そういう事ってあると思う。
共演の早乙女太一のファンも目についた。「太一」と書かれた団扇をもっている二人組がいた。公演中に掲げられたら困るな、と思っていたら、後ろから女性の声、「始まってから変なことをしたら、どついてやりたいわ」。それが安倍なつみファンに向けられたものか、早乙女太一ファンに向けられたものかは分からなかった。
もっとも幕が開いてからは、いずれのファンも特に問題となる行動はなかった。最後の挨拶の時に「なっち〜」と声援が飛んだが、そのぐらいは許容範囲だと思う。
舞台の感想。ゴーマンかましてよかですか。
うちの「なっち」はどこに出しても恥ずかしくないなっちだ。
安倍なつみファンからも、今回の舞台のなっちはすごい、今までと全然違う、という声が聞かれたので、どうなってしまったのか、と思っていたが、私の感想はいつものなっちだった。ただミュージカル向けの歌唱をしていた、それだけ。もちろんそのためにずいぶんとトレーニングもしたのだろうし、そのほかにも努力もしただろうけれど、それでも私が知っていた安倍なつみと比べて、不可逆な前進というものは特に感じなかった。いつものようにチャレンジングで、そして勘良くまとめ上げる、いつもの安倍なつみだった。
そしてその安倍なつみが、その他の面々と比べて、いささかも見劣りしなかった。歌ではもしかすると主役のアーメイと比べると少しは見劣りしたかも知れず、演技では岸谷五郎や中村獅童と比べると少しは見劣りしたのかも知れないが、総合力ではいささかも負けてはいなかった。
もともといいものを見せてくれてたんじゃん、などと今更ながらに再確認するあたり、ハロプロファンとしての己の卑屈さにむしろ反省させられた。
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