重層的非決定?

« あんたなんてもう大嫌い | メイン | ケイタイ待ち受け画面 »

2008年02月19日

■ アコなちDVD

2007年秋アコなちコンの感想文をまだ書いていなかった。

とはいうものの、直接見たときにライブの感想は書いていて、DVDを見たからといってとりわけ何かが変わるわけでもない。とくにDVD収録公演を生で見たのは今回が初めてで、要するに現場で見たものがDVDに収録されているわけで、余計に生の感想を追認するしかない。そしてそれはそれで結構楽しい。ああ、そんなこといっていたな、とか、ああ、ここ聞きそびれてた、とか。

DVD収録公演ではMCをお行儀良く整えていて面白味に欠けることがあるという話もあって、娘。コンサートではそういうことが良くあるらしいが、安倍さんのライブに関してはそれは全く当てはまらない。緊張していることもネタにして、話を膨らます。自由。

収録されていたのは定番の夜公演ではなくて、昼公演。これも良かった。スペシャルシークレットゲストが誰かを初めて明かす場面が記録されている。いろいろな意味で新鮮な反応がそのまま記録されている。「サックスプレイヤー保田圭!」。

もう一人のゲスト、ギタリストの徳武さんとのMCの時に徳武さんの名前を大きく噛む。観客の「え〜」に対して「うるさ〜い、噛むの!なっちは噛むの!そういうもんだと思っといて」。これこれ、これをもう一度聞きたかった。あややの「退場!」も見てみたいものだ。

DVDの映像も良く取れている。安倍さんばかりを追うのではなく、きちんとバンドメンバーを映しているのがいい。バンドメンバーも裏方ではなく、同じ出演者としてみんなでステージを作っている、という感じがいい。余計な音響も使わず、すべてステージにいる人だけで音を作っていっているというステージ構成もいい。コーラスも全部バンドメンバーで行っていて、CDのオリジナルとはずいぶん違ったアレンジになっていて、時には音が足りないと思えるところもあるのだけれども、それも含めて「手作り」感が出ている。あえて制約がある中で、どうその曲を表現するか、というのをじっくり見る楽しみもあり。こうした様々な要素が、アイドル安倍なつみを見に行っている、というよりも安倍なつみも参加している音楽会に行って、音を楽しむ、という感覚を持たせる。

こういう音の楽しみ方というのは、何となく70年代的な感覚があるように思う。文化的威信としての音楽でもなく、消費対象としての音楽でもなく、純粋に娯楽としての音楽。実際このコンサートで舞台のイニシアティブをいろいろ握っていると思えるメンバーのキーボード岩崎さんとか、ギターの徳武さんとか完全に70年代に音楽シーンにいた人なわけで。

ちなみにあややこと松浦亜弥のライブに来ているバンドメンバーはノリ的には90年代。音楽にファッション性みたいなものが入っている感じといおうか。年代的にも松浦さんから見て、お兄さん、お姉さんぐらい(一部「お父さん」の人もいるが)で、松浦さんがメンバー紹介する際もニックネームで呼んだりするあたりも90年代風。

安倍さんは年下のAsamiちゃんを除いては紹介時にはフルネーム+さん付けで、基本的にニックネームなどでは呼ばない。2007年春のヴァンサンクコンサートではベースの六川正彦さんのことを「ニックネーム、マー坊!」と紹介していたけれど、それはおそらく徳武さんがそう呼んでいるのをおもしろがったということだろう。それも六川さんがマーボ豆腐好きだからニックネームがマー坊になったのだという珍解釈付きで。

投稿者 althusser : 2008年02月19日 16:32

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://macmini/cgi-bin/blog/althusser-tb.cgi/752