重層的非決定?

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2007年07月22日

■ 先輩振り

アロハロ!2モーニング娘。DVD。

これがなんとも面白い。本来だったらテレビで放送してくれたらただで見られて、それぐらいでいい内容だが、今はこの手のバラエティものでモーニング娘。をテレビでは扱ってくれないので、3990円の支払いもやむなし。

メンバーが2人一組になってハワイオアフ島の方々に放り出されたところから、目的地に向かって旅をする、という企画。リーダー吉澤ひとみと「パシリ」新垣里沙、同期コンビ道重さゆみと田中れいな、ヘタレ先輩亀井絵里と能天気久住小春、責任感は人一倍あるが頼りない高橋愛に新人光井愛佳。そして目的地からいろいろ指示を出すのが抽選で選ばれた藤本美貴。

この組み合わせが絶妙。

大雑把だが自信満々の吉澤さんに対して、あれこれ気が回る新垣さんが振り回される。吉澤ひとみのリーダーとしてのスキルを見たり。いい加減なようでいてポイントはしっかり抑えている。やっていることはかなり無茶だが、無事帰り着くことに関してはまったく不安を抱かせない。

この企画の醍醐味はバスをいろいろ乗り継ぐところにあるのだが、吉澤さん、最初からタクシーで移動する気満々。藤本さんからそれは辞めろと新垣さんに指示が行き、新垣さんが懸命にいさめる。これで懲りたかと思いきや、最後の長距離移動にバスを使わずタクシーに乗り込む。おきて破り。お金が足りなくなり、最後は途中でタクシーを降りて後は目的地まで歩く。途中、ルールどおりにバスを乗り継ぎ、最後のわずかな距離を指定どおりタクシーに乗った高橋・光井組に抜かされ、吉澤さんがぼやく。「タクシーずるいよ」。いや、ずるいのあなただから。

同期コンビの道重、田中ペア。まじめでしっかりものの道重さんが気まぐれでわがままな田中さんをなだめすかして引っ張る。コース的に一番大変なコースだったため、帰り着くのが一番遅かった、とか、遅くなったために途中からタクシーを飛ばして帰らざるを得なくなった、とかそれは仕方がない。それで最後お金が足りなくなって、高橋・光井組からお金を借りた、というものやむをえない。しかしだよ、150ドルの資金から視聴者へのお土産代として99ドル使う、ってのは少し無理があるんじゃないの。残りの金で昼食、おやつ、バス・タクシー代払おうとすれば、そりゃ足りなくもなるでしょう。でもそんなことは一切気にせず、視聴者プレゼントにお金を割く、というのは視聴者思い、というべきか。

いい加減なのに気が小さい亀井さん、目的地までの資料も適当に流し見て、「大丈夫だよね」。その一方で、「小春ちゃん心配」、と後輩に責任をおっかぶせる。「頼れる人が一緒に行くかなと思ってたら小春ちゃんだった」ってそりゃひどい。もう中堅なのだから。道中でもしょっちゅうパニック気味になり、藤本さんになだめられる。久住さんは久住さんでバス乗り場に張ってあったバスの音声ガイダンス用の電話番号に電話して、録音済みの音声が流れる電話先に向かって叫ぶ。

「バスカモーン」

こちらは度胸満点というかなんと言うか。それに対してすかさず亀井さん「ウソつけ!」、唯一先輩らしさを見せた場面。

吉澤さん卒業が迫り、その後はモーニング娘。最古参、かつサブリーダー就任が決まっていた(実際にはすぐにリーダーになってしまったが)高橋さん、二人でひとつのアイスを食べたり、と無駄遣いせず、最後まできっちりお金を残し、ルールどおりに移動して、一番最初に目的地に到着。途中やや早い目にバスを降りてしまうなどのミスもあった(*1)が、何とか英語を駆使して後輩光井さんを引っ張る。

とそのあたりはなかなかの先輩振りなのだが、いまだにコミュニケーションは苦手なようで。新人光井さんに対して人見知り。出発点まで移動中の自動車中、光井さんと二人並んで後部座席に座っているが、光井さんのほうは見ずにだまって前方の車窓をつまらなそうに見ている。光井さんは何とかコミュニケーションをするチャンスをつかもうと、高橋さんと同じポーズをとりながら、高橋さんの様子を伺う。そして何とか勇気を振り絞って高橋さんに話しかける。

「今日はいっぱいしゃべれたらいいですね」。

「何を?」

いや、それってひどくないですか、高橋さん。

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*1 DVD上では高橋・光井組は乗るバスを間違えたというテロップが出ているが、どうもそうではないようだ。編集するときに、映像を適当に見て間違ってテロップをつけたのか、あえて面白くするためにそのような編集をしたのかは不明。

投稿者 althusser : 2007年07月22日 00:32

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