重層的非決定?

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2004年11月10日

■ 東京ラブストーリー

今クールの月9ドラマ「ラストクリスマス」がスタッフなどが「東京ラブストーリー」と重なっているということもあって、比較する記事も見かけるし、関西では「東京ラブストーリー」の再放送までやっている。というので久々昼間のドラマの再放送を見ている。

読んだ限りの記事がそういっているように、「東京ラブストーリー」のほうが断然話としてはよく作られている。いずれも「別れ」という結末に向かう*必然*を描く「悲劇」なのだが、(おそらく)「死」という確かに逃れようもない*必然*を用意している「ラストクリスマス」に対して、「東京ラブストーリー」の*必然*は、それを構成する要素一つ一つは偶発的で回避可能なように思えながら、そうした出来事一つ一つが絡み合って、必然としての「結末」を作り上げていく。

究極的には受け入れるよりない運命の中にいる「ラストクリスマス」のヒロインに対して、「東京ラブストーリー」のヒロインはぎりぎりまで抵抗出来てしまう。それだけに「東京ラブストーリー」のヒロインはピエロとしての悲しさを持っているのだ。

ジジェクの論考の中に、これに関わる感じの「必然と偶然」についての議論があったと思うが、出典もディテールも思い出せない。思い当たるものがある方、教えてください。

投稿者 althusser : 2004年11月10日 00:00

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