重層的非決定?

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2010年02月23日

■ メロン記念日 10th ANNIVERSARY LIVE

メロンロック化計画第一弾「Don't Say Good-bye」により再びメロン記念日に引き戻されて半年あまり、今年はエルダークラブコンサートもなかったこともあり、1年に一度ぐらいは生メロンをと思ってチケットをとる。メロン記念日ライブへの参加はこれが初めて。それまでは興味はあったが、ネット上での客層に対する評を読んで、私には合わないライブだと思っていた。よく言えば「熱い」、悪く言えば他者の迷惑を顧みない、排他的、そんな印象。2階指定席がとれたので、それならば何とかなるだろうと思って初参加を決める。

当初は昼公演だけを見るつもりだったが、途中で昼公演と夜公演では内容が異なるとの発表がある。2004年までの楽曲を中心にやるのが昼公演、それ以降が夜公演という。後出しでそんなこと言うなんてずるいなあ、と思いつつ、「お願い魅惑のターゲット」そしてロック化計画の楽曲がある夜公演の方が私には魅力的だったので、ある意味やむなく夜公演のチケットもとる。

会場のなんばHatchは初めて。たしか2008年に安倍なつみがここでアコースティックライブをやったかなあ、と思いつつ、そのときには仕事でいけなかったことを思い出す。今年はBerryz工房や℃-uteもここでライブをやるらしい。大阪厚生年金会館から少しずつ縮小されていく。少しネガティブな気分も。

前々日に解散が発表されたこともあり、会場前は少し騒がしい雰囲気になっているかと思ったが、まったり落ち着いたものだった。いつものハロプロの客層でさして違和感はない。娘。コンよりも年齢層は少し高めだが、安倍なつみコンよりは少し若い。女性客もそれなりに目につく。

陽気が比較的よかったとはいえ、まだ肌寒い季節なのに会場外で早くも半袖Tシャツ姿の人が多数。なんと元気なのだろう。娘。コンならロビーで上着を脱ぐ人が多いのに、メロンファンは気が早いなあ、と思ったが、スタンディングゆえ荷物をロッカーに預けてしまっているのでやむを得ないらしい。なるほどロック化計画を進めるメロン記念日ファンもまたロッカーなのだ、などとくだらないことを考える。

開場時間を少し過ぎて整理番号順に入場。2階席は最後なので整理番号をずっと聞いているとどうも前売りは376番まで発行された模様。当日券、2階席組を合わせて500弱の入り。10周年記念ライブ、解散発表後の初ライブとしては寂しいかもしれないが、解散発表を聞いてすぐに大阪に駆けつけられる人がどれぐらいいるかなどと考えれば、こんなものかもしれない。

最初に一階席をのぞいてみたが、それほど必死に前に詰めようという感じでもなく、割と余裕ある雰囲気。整理番号が最後のほうでもその気になればそこそこ前にも行けるだろうし、後方でまったり見るのも悪くはない。案外1階席しかチケットがとれなくても何とかなりそうに感じた。

ライブ中の客席側の印象。最初に書いたとおり、当初はかなり警戒感を持っていた。しかしその印象は全く覆された。2公演参加して、ただの一度も不快な思いをしなかった。私はかなり神経質なたちなので、ほぼ2回に1回は不快な思いをするのだが、今回は全く問題なし。曲中に私語をする馬鹿もいなければ、ライブの進行を妨げるような声援だか奇声だかを発する者もいなかった。全員がライブに集中して、メンバーをリスペクトしている。適度に緊張感のあるよい観客席だった。娘。コンやなっちコンよりも遙かに客質はよいと思った。これならばもっと早くからライブに行っていてもよかった、と今更ながらに思ったりもした。

昼公演でも最新アルバム曲も織り交ぜられていて、懐かしの曲もかつてのナイーブな歌い回しとは打って変わって堂々たるパフォーマンス、公演時間は2時間を遙かに上回ったが、少しも飽きることなく過ぎていった。知らない曲も2曲ほどあったが、十分楽しめた。

夜公演は一曲目から「魅惑のターゲット」、ちょっともったいないようにも思ったが、後半を最新アルバム中心で進める意図なら、確かにここしかない。途中にソロコーナーもあり、適度にバリエーションもありつつ、しかし勢いあるメロン記念日のパフォーマンスで一気にライブが進んでいく。なっちコン・あややコン・娘。コン、いずれも私は緩急のある、曲の落差を楽しむことが多いが、メロン記念日にはそうした起伏はさして重要ではない。勢いだけで十分押し切れるだけのパワーを感じた。

メンバー4人の声質もおのおの個性的で、ボーカルが4人いるという異色の「ロックバンド」の価値も十分に出せている。大谷雅恵は渋く安定感抜群だし、柴田あゆみは曲によって切ない雰囲気もうまく出せている。斉藤瞳は勢いと迫力のある歌声で、村田めぐみはひょうひょうとした雰囲気の中に何とも味がある。この4人が一つのグループにいる、そこには必然性があったのだと感じる。

夜公演はメンバーの誕生日を祝って「ハッピバースデー」の合唱。斉藤瞳だけは明らかに時季外れだが、勢いでやってしまう。

解散発表直後のライブとはいえ、しんみりした感じなどは一切ない。昼夜2公演5時間弱、長丁場の「一つのライブ」が一気呵成に進んでいった。このライブを体験できたのは500人弱、DVDにもならないこのプレミアムライブを私のような「薄い」ファンが参加できたことをありがたくも申し訳なく思う。

投稿者 althusser : 2010年02月23日 14:56

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