重層的非決定?

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2004年12月06日

■ 中休み

大阪に仕事に行ったついでに「ALBUM」を探してみたが全くなかった。「ALBUM」自体発売されてそれなりに日がたっているから単に品切れかも知れず、あるいは撤去されてしまったのかもしれない。

仕方ないので、なんとなく手ぶらで帰るのも何だしと、中澤裕子さんの「ずっと後ろから見てきた」を購入。ざっくり読む。「なっち」への記述がわりと少ない。それはさておき。

文章部分の文体は「陽光」とほとんど同じ。このあたりは「ゴースト」というのか、編集というのか、プロのライターが、己を出さずに書いた典型的な文章。どちらも普通に読めて、内容はモーヲタとしてはそれなりに関心が持てて、取り立てて感動などはない。

ただ全体としての作品の出来の差には、やはり「他面ヲタ」が安倍なつみをやっかむのも無理はない、と感じざるを得ないものを感じる。裏書に連なる名前の人数が違う。本の体裁が違う。中澤さんのがありきたりの「タレント本」だとしたら、安倍さんのは「作品」になっている。もちろんその「作品性」をもたらしているもののひとつとして、問題の詩も含めた安倍さん手書きの詩が挙げられる。それも含めて、写真やら、紙の色まで素材の一つ一つが平凡で退屈な文章を飾っている。

安倍なつみが帰ってきても、この作品が本来の輝きを放つことはもう二度とない、そのことを一層惜しむ。

投稿者 althusser : 2004年12月06日 00:00

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